以前、私のところに婚活相談にやってきた中に、外資系に勤める年収2400万円の女性がいた。小学生と中学生の子どもがいて、オーストラリアで10年暮らしていたという。そのときは、夫が専業主夫をして彼女がバリバリと働き、家計を担っていた。
ところが、日本に帰ってきてからというもの、夫が妙に卑屈になり、揚げ句の果てにうつ状態になったという。男が働いて一家を支えるのが当たり前の日本社会の中で、心のバランスを崩したのだ。
まずは1人になる覚悟も必要
そんな話をしながら、私は素子に言った。
「これもあなたの決断だけれど、結婚をしてくれない彼と付き合いながら婚活を続けていても、うまくいかなければ彼の元に帰っていきますよね。あと、男女の付き合いは、長くなればなるほど別れ方が難しくなるんですよ。このまま婚活を続けて誰かすてきな人が出てきたとしても、そのときに彼がすんなりと別れることを受け入れてくれるかどうかわかりませんよね。
今はまず1人になって、そこから結婚できるたった1人の相手を探したほうがよいのではないですか?」
これは、不倫をしている人たちにも言えることだ。寂しいとき戻れる場所があると、本気でたった1人の相手を見つける気持ちにはなれない。
たった1人の結婚相手を見つけるのはとても難しいことなのだが、腐れ縁を断ち切りまっさらな状態で、結婚相手に出会えるまで出会いを続けていく。出会えるまでは、出会うことを諦めない。気持ちを腐らせない。
出会おうと前に進んでいる人たちをサポートするのが仲人の仕事だと、私は思っている。
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