東大教授が教える「文系人が数学を楽しむ方法」 "数学アレルギー"のままではもったいない
数学が苦手なまま大人になってしまい、「学生時代に不得意だった数学を学び直したい」「せめて子どもには数学を好きになってもらいたい」と思っている人は少なくないでしょう。大人でも子どもでも「数学って面白いかも」「思っていたよりも難しくないんだな」と感じることができれば、数学アレルギーは少なからず改善する――。
そう言うのは、『東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!』の著者である数学者の西成活裕教授。西成教授に、本のなかでは語られなかった「数学が身近に感じられる記号の話」を特別に語ってもらいました。
数学嫌いの人が挫折したポイントって?
「小学校の算数の授業は大丈夫だったけれど、中学で“方程式”が出てきたあたりでお手上げになった」
研究者の傍ら、あらゆる人に数学の楽しさを伝える活動をしている私は、そういう声を数えきれないほど聞いてきました。
そもそも、数学が嫌いになってしまうきっかけは、いくつか主立ったものがあると思っています。例えば、「ゴールが見えないこと」「これが何に役立つのかわからないこと」、そして「方程式や公式などの決まり事が急に現れること」ではないでしょうか。
ある日、突然、「a²+b²=c²」などという公式が登場して「とにかくこれを使え」と言われても、「え? なんで?」と混乱してしまいますよね。まずは、算数・数学には「自力で計算する」部分と、「公式にあてはめる」部分があるのだということを先に教えてもらえば、少しは戸惑わずに済むと思うのです。
そして、“なぜ”公式にあてはめるのか、そこも知りたいですよね。
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