「会話のある夫婦」が子どもの自立を促す理由 「子どものトラブル」の裏にある夫婦の問題
会話がほとんどない夫婦が増えている
子どもは、お父さんとお母さんが話している姿とその言葉から、多くのことを学んで育ちます。夫婦の会話がない場合は、子どもは夫婦の関係も敏感に感じ取り、影響を受けていきます。
パートナーとの会話は少なくても、子どもと私は話しているから大丈夫、と思われる方もいらっしゃるでしょう。けれども、親と子の対話といった「タテの関係」から学べない多くのことを、夫婦の「ヨコの関係」から学んでいるのです。
最近は、子育ての講演やセミナーで「夫婦の会話がほとんどなくて、どうしたらいいでしょうか……」という相談をよく受けます。
じつは、日本は夫婦の会話の時間が、世界でも群を抜いて少ないのです。ある調査によれば、世界50カ国中、日本は48位と、海外に比べると圧倒的に少なく、1日平均53分だそうです。これまでたくさんの夫婦に話を実際に聞いたところでは、もっと少なく、1日10分くらいの印象です。
お母さん向けの講座で、お母さんたちの話を聞くと、
・夫は子育てに関心がなさそう
・私の子育てや家事に文句しか言わないので、話すのがイヤになった
・何度言ってもやってくれないので、諦めた
といった夫への不満が噴出します。でも、よくよく聞くと、もっと夫に自分と子どものことに関心をもってほしい、いっしょに子育てや家事をしたい、という気持ちが見えてくるのです。
一方、お父さん向けの講座では、
・帰宅すると、妻は子どもにイライラ怒っていて話しかけられない
・子ども優先で、僕はさびしい
・手伝うと、ダメ出しされてやる気が出ない
といった夫側の意見をもらいます。よく聞くと、夫ももっと妻に自分のことをかまってほしい、もっと自分を頼ってほしいのに何をしたらいいのかわからない、と思っています。
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