突然やってくる「親の介護」にいくらかかるか

老後資金を備えておかないと破綻しかねない

脳卒中や骨折・転倒などが原因で、介護は突然始まることが多い。そんなときでもパニックにならないように、備えておくべきことは?(写真:Ushico/PIXTA)

女性が定年時に起こる環境変化や、それを踏まえた仕事や生きがいについて、これまでお話ししてきました。今回は、将来的に誰もが経験するであろう「介護」への備えについてお話ししたいと思います。

女性は人生において、親、夫、そして自分と3度も介護をする可能性があります。すでに経験された方々にとっては周知の事実ですが、介護は経済的、心理的、また身体的な負担もかなり大きいイベントです。

よく「介護は突然やってくる」といわれますが、病気と違って、日常生活が自律的にできなくなる状態は加齢による身体的変化とともに発生しますから、ある程度は準備できる時間があります。私自身も年初から親を遠距離介護していますが、昨年から少し準備をしていたおかげで、ずいぶん負担が軽くなっています。

介護の平均期間は4年7カ月、費用は500万円

まずは介護未経験の方がいちばん不安な金銭面の準備からみていきましょう。

介護費用は、いくらの介護サービスを受けるかと、それがどれくらいの期間あるのか、によって総額が決まります。

要介護のレベルも期間も個人差が非常に大きく、一般論として語ることは難しいのですが、公益財団法人生命保険文化センターが過去3年間に介護経験がある人に調査した結果(平成30年)によると、介護にかかった期間は平均すると4年7カ月でした。平均的な費用は家の中に手すりをつけるなどの一時的な費用として69万円、毎月の介護費用として7万8000円、これらから計算すると約500万円ということになります。

それに、今後急増が予想される公的な介護費用を考えると、自己負担割合が上がる可能性は大いに考えられますから、もう少し余裕を持って備えておいたほうがいいでしょう。

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