買い替え時にひと工夫、定期券の「ケチケチ術」 通勤だけでなく休日の外出にもうまく使おう

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単純にいえば同じ券を最低3回利用するため、片道200円以上の区間なら使える手だ。週に6日メトロを利用するなら4回買えばいいので週2400円、1日当たり400円。このサイクルを繰り返せばメトロの運賃は月1万円程度で済む!

これなら東京メトロ全線定期1カ月より7000円ほど安いし、メトロの最長区間(和光市―西船橋)の1カ月定期代(9150円)に1000円ほどを足すだけで、毎日違った区間や経路が自由に選び放題だ。

定期券も「分割」できる

前回の記事「電車賃を節約、切符の買い方ケチケチ大作戦」でJR運賃の距離帯別運賃制度を活用した節約術をご紹介したが、これは定期運賃にも言えることである。

JRの定期運賃は距離帯の境界で値段の差が大きいところがあり、距離が長くなるにつれてキロ当たりの値段差が大きくなる。これを利用して、区間を分割して買うことによって安く上げようというわけだ。区間を分割してもICカードなら1枚のカードに記録できるし、区間の境界駅でいったん降りて改札を通る必要といった面倒は不要だ。

例えば新宿―東船橋32.2kmは1カ月1万6480円だが、新宿―亀戸(13.5km、1カ月6460円)と、亀戸―東船橋(18.7km、9050円)に分割して購入すると計1万5510円となり、970円お得だ。

さらに、山手線内区間が長い場合は分割するともっと値段差が出る。山手線内だけを利用する定期運賃は通常よりも安めに設定されているからだ。そこで、山手線もしくは山手線に並行する路線に乗り換える駅で区間を分割する。

例えば、南浦和―大崎28.2kmは1カ月1万3900円だが、南浦和―池袋(14.8km、6460円)と、池袋―大崎(13.4km、5820円)に分割すると計1万2280円となり、1620円もお得になる!

また、JRには私鉄との競合区間において割安な「特定運賃区間」というものがある。この特定運賃区間だけ分割すると、前述の山手線内分割と同じ仕組みで安くできる。

JRと私鉄との競争が激しい関西はとくに運賃の差が顕著だ。京都の隣、山科から大阪まで(48.3km、1カ月2万3510円)なら、山科―京都(5.5km、1カ月5500円)と京都―大阪(42.8km、1万6530円)に分割すると、計2万2030円となり1480円もおトクである!

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