買い替え時にひと工夫、定期券の「ケチケチ術」 通勤だけでなく休日の外出にもうまく使おう

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東京メトロと都営地下鉄は「全線定期券」というものを販売している。その名のとおり全路線に乗れる定期券だ。私も買ってみたいと思ったことはあるものの、外回りの多い営業の仕事でもない限り、誰がこんなものを使うのかと思っていた。

定期券も買える東京メトロの券売機(撮影:尾形文繁)

だがある時、都営地下鉄大江戸線の西新宿五丁目―大門―勝どきの定期(1カ月1万0550円)を購入したうえで、さらに都庁前―東新宿間も時々乗れるようにもう1枚定期券を買うといくらの追加になるか計算してみると、その額は7080円だった。両方を合わせると計1万7630円。ここで気づいた。都営地下鉄の全線定期券(1カ月1万5210円)のほうが2420円も安い! しかもどこでも乗れる。

つまり、T字状の乗車経路で2区間以上の定期券が必要な人は全線定期を買ったほうがお得になるケースがあるということだ。ちなみに東京メトロ全線定期は1カ月1万7300円。6カ月用を買えば1カ月あたり1万5570円となりさらにお得だ。

24時間券は「丸1日以上」使える

東京メトロが発売している24時間乗り放題の切符「東京メトロ24時間券」(600円)。従来あった1日乗車券は何時に使い始めてもその日の終電までしか使えなかったが、これを使用開始から24時間有効に変えたものだ。日をまたいでも24時間使えるので、夜買っても翌日の夜まで使うことができる。

では、24時間経過前に入場し、24時間超過後に改札を出るとどうだろうか。実は有効時間内に入場さえしてしまえば、時間が過ぎていても出場できる。これは東京メトロ公式サイトの「よくある質問」にも書かれている。実際、24時間以内に入場すれば、2時間超過した後でも改札を出ることができた。

また、乗り換えのためにいったん改札を出なければならない駅を通る場合でも、最初の入場が24時間経過前で、かつ30分以内に乗り換えることを条件に24時間超過後でも再入場が認められている。

これだけでもお得に使えるが、それなら就業現場が毎日変わる方は定期券を買わずに24時間券を買い、実質24時間以上利用したほうがお得ではなかろうか。

例えば1日目(月曜日)は8時に購入・入場して目的地へ向かい、帰路も同じ券を利用。2日目(火曜日)は同じ券で8時前に入場して目的地に向かい、帰宅時の19時に新しい券を購入し入場。3日目(水曜日)は前日買った券で出勤し、帰路は19時までに入場――というサイクルだ。

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