サラリーマンが1億円を貯めるにはどうするか

地道にお金持ちを目指す道はいくつもある

実際、そんな方法で、30代、40代で5000万円を超える金融資産があるカップルもいます。外資系で働いていたり、海外勤務が長かったりする場合は、「シングルインカム」で大台に乗っているケースもあります。

このようにして金融資産をつくった人たちは、地味な外見で、暮らしぶりも質素なことが多いです。食事はほとんど自宅でつくり、外食する場合もはやりのレストランではなくコスパのいい店を選んでいます。逆に、外見が華やかで富裕層に見えても、実は驚くほど資産がないという人もいます。お金をモノに変えるか、お金のままキープしているか、積み重なると差が出るのです。

地道な倹約だけではなく、株式などの資産運用もコツコツ重ねてさらにお金を殖やしている会社員もいますね。「積み立てをしていた自社株の価値が大きく上がった」とか、「アベノミクスが始まって以来の株価上昇につれて、保有していた株式の価値も大きく上がった」という人もいます。

ただし、私が知る限りでは、金融機関に勧められて投資信託を購入した人の多くは損失を出しています。金融庁が都銀・地銀の計29行を対象に、2018年3月末時点の運用実績を調べたところ、損失を抱える顧客は46%と全体の半分近くに達していることも明らかになっています。

利回り3%で1億円を運用できれば老後不安は払拭

対照的に、株式の保有者には、資産が大きく上昇している人も多い印象です。配当や株主優待も出るので資産運用をより有利にするアセットというイメージを持っている人が多いです(もちろん、今後に関しては警戒をする必要はあるでしょう)。

非正規雇用や個人事業主として会社で働いている人も、時間を味方につけてコツコツ貯めて資産運用をしていけば資産を大きく殖やせる可能性があります。22歳から60歳までの 38年間、毎月8万円の積み立てを続けて、3%で運用をすると、約6791万円になります。5%なら約1億866万円です。

低金利の日本では、安定的に3%以上の運用リターンを出すのは難しいかもしれませんが、株式のほかETF(上場投資信託)や外国債券などに分散投資をすれば、夢物語でもありません。

しかし、金融資産が1億円の富裕層から5億円以上の超富裕層になるには、会社員のままでは「自社株が大きく化ける」などといったラッキーがない限り、かなり難しいです。多くの超富裕層は、会社員時代に築いた資産を元手に起業し、お金を殖やしています。そのように方法を変えないと、会社員が超富裕層にのし上がるのは難しい。でも、多くの人にとって5億円もの資産は必要ないでしょう。

さて、お金があれば幸せかというと、必ずしもそうではありません。資産がある人のほうが運用や守り方などに不安を募らせ、私のところへライフプランの相談に来られる印象です。資産のある世帯では、家族間でもめ事が起こるケースも多いです。資産が増えるほど、その管理や相続など考えなければならないことも増えるのです。

その点、1億円という金額は会社員にとって1つの目標となる金額だと思いますが、老後不安を払拭するには多すぎる金額ともいえないでしょう(もちろん人によって違います)。しかし1億円の資産を3%で運用できれば300万円の利息がもらえます。人生100年時代、何歳まで生きるかわからない中で、大きな安心になるでしょう。

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