就活生の本音は「インターンで決めてほしい」だ 「就業体験」を超えた役割を担うようになった

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ゲームもいろんな業種で取り入れられているようだ。かなりややこしいビジネスも、ゲームにしてみると理解しやすいし、楽しく学べるからだろう。

・ニトリ「ゲームの形で会社の歴史背景やビジネスモデルを理解できて、楽しかったです」(早慶大クラス・文系)

・トヨタ自動車「ゲーム形式のインターンシップ」(旧帝大クラス・理系)

・KADOKAWA「プログラムの面白さ。出版されていない小説の原稿を読み、企画を立てるというもの」(旧帝大クラス・文系)

単なる「就業体験」でない

インターンシップ選考に関するコメントを読み進めていくと、学生の意識は大人の論議とかけ離れていることがわかる。産学のインターンシップ論議は、学生の本分、成長機会と高邁な理念を掲げるが、学生は「そんなことは大人に任せる。大事なのは私の就職」と考えているようだ。

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学生ばかりではない。「インターンシップ=就業体験」という呪縛を振り捨てた企業が多くなっている。今回紹介した学生コメントは2020年卒のものだが、2021年卒のインターンシップではさらに選考型が多くなるだろう。

インターンシップ本来の理念からは逸脱しているが、この変質はそれほど悪いものではないように思える。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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