就活生の本音は「インターンで決めてほしい」だ 「就業体験」を超えた役割を担うようになった

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企業側と学生が長時間一緒に過ごすインターンシップは、実質的な選考の場となってきている(写真:Fast&Slow/PIXTA)

インターンシップ募集サイトは6月1日オープンが慣例化していたが、今年は4月にプレオープンするサイトも登場し、過熱している。

このようなインターンシップのあり方を当事者である学生はどう考えているのだろうか。2020年卒業予定の大学生・大学院生の意見を紹介してみたい。データは、HR総研が「楽天みん就」と2019年3月に実施した共同調査だ。

肯定的に扱うメディア

新卒採用の選考解禁日は6月1日だったが、2020年卒採用に関する記事は小さく目立たない。代わって大きく取り上げられているのは、インターンシップだ。6月12日の日本経済新聞は「インターン先手必勝 21年卒就活生」と、2021年卒向けインターンシップを取り上げている。昨年までなら「企業の採用活動は水面下で動き出している」と書くところだろうが、今年の論調は違う。インターンシップを肯定的に扱っている。

『就職四季報』特設サイトはこちら

しかし、すべてのインターンシップが無条件に認められているわけではない。

4月22日に、経団連と大学の間で、「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」の中間とりまとめを発表。そのなかに「今後の採用とインターンシップのあり方に関する分科会」があり、長期インターンシップが学生の人間的成長をもたらすとして評価している。しかし、就業体験が伴わない1Dayインターンシップについては、実質的な採用選考過程になっているので、別の呼称にすべきだとしている。

1Dayインターンシップは2010年ころから目立つようになったインターンシップの形態だ。当時も「本来のインターンシップではない」という反対意見があった。その理由は、インターンシップの目的は学生への就業体験の提供にあり、1日や半日の説明会や、先輩社員との懇親会は就業ではないからというものだった。こういう言説は理念を説いてまことに正しいが、十年一日のごとく同じ言葉が繰り返されている。

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