就活生の本音は「インターンで決めてほしい」だ 「就業体験」を超えた役割を担うようになった

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インターンシップは各社各様の知恵を絞ってプログラムを作っている。学生はどのようなインターンシップを評価しているのか、具体的な社名と併せて紹介しておこう(人物が特定される可能性があることから、回答者の大学名は学校群とした)。

理系学生は、開発や工場・研究所見学などの実務に即した内容を歓迎している。

・旭化成「開発業務に携わらせていただいたから」(旧帝大クラス・理系)

・日産自動車「工場見学やワークショップ。それに対するフィードバックが社員の方からあったので、ためになった」(早慶大クラス・理系)

・キーエンス「設計の業務体験ができたこと」(旧帝大クラス・理系)

社内の雰囲気がわかる

社員の印象も大きい。航空業界は就職人気ランキングでつねにトップクラスに位置するが、学生のコメントを読んでもホスピタリティーマインドに優れた社員が多いことがわかる。

・全日本空輸(ANA)「終始和気あいあいとしており、雰囲気がよかった。質疑応答の時間も、一つひとつに丁寧に受け答えしてくれた」(その他私立大・文系)

・日本航空(JAL)「社員さんがとにかく親切だった。内容はパイロットインターンで、機長、副機長の方のお話を聞いたり、シミュレーター体験もした」(上位私立大・文系)

インターンシップは就業体験を意味するので発見は多いだろうが、それほど楽しいものではないはずだ。しかし、企業は工夫して、体験よりも企業理解に重きを置いているようだ。その手法の1つとしてグループワークがある。グループワークには、共同作業、ディスカッションなどいろんな方法があり、選考で使われている。インターンシップでも多用されているようだ。

・NTTデータ「グループワークの発表に対する、社員の方からのフィードバックがあった」(その他私立大・文系)

・JTBグループ「グループディスカッションを通して、企業について深く知ることができた」(早慶大クラス・文系)

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