「ゾゾスーツ=失敗」と考える人によくある盲点

アマゾンも「このトレンド」を模索している

ゾゾスーツの戦略は、グローバルの潮流をいち早くつかんでいたという(撮影:梅谷秀司)
昨今、アパレル業界を取り巻く論調は厳しく、「若者のファッション離れ」や「服が売れない」といった悲観的な言葉がメディアを賑わしている。
しかし、2018年10月、繊研新聞社の発表によると、2017年国内衣料品の市場規模は9兆7500億円となり、前年比1.1%ながら微増となった。服は売れているところでは売れているのだ。
ではいったい、アパレル業界では、何が起こっているのだろうか。
2030年アパレルの未来 日本企業が半分になる日』を上梓した福田稔氏が、話題のZOZOと業界のトレンドを解説する。

ZOZOが目指すグローバル展開

2019年4月25日に行われた決算発表にて、国内最大ファッションECサイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するZOZOは、プライベートブランド(以降、PB)事業の海外展開の見直しを発表した。

『2030年アパレルの未来 日本企業が半分になる日』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

ZOZOのPB事業といえば、「ゾゾスーツ(ZOZOSUIT)」を利用したユニークな寸法計測により、一人ひとりの体型に合ったアイテムをオーダーメイドで製造販売するものだ。昨年大きな話題となった。

海外展開の見直しを発表した直後から、「ZOZOのPB事業は失敗だった」という声が多くあがった。しかし、そう決めつけるのは時期尚早ではないだろうか。

というのもグローバルでは体型のバラツキが大きいため、一人ひとりのサイズに合った衣服を届けるというマス・カスタマイゼーションのコンセプト自体は、日本よりも受け入れられやすいからだ。

現に、このパーソナライズされた「受注生産」と、低コストの大量生産を両立した「マス・カスタマイゼーション」という生産方法は、日本のみならず、世界中のアパレル企業が力を入れている。

例えば、国内だけでも体型のバラツキが大きい中国では、独自の手法によって急成長を遂げる企業がある。

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