「自分の意見を言う」のはなぜ大事なのか? 逆説的コミュニケーションの技術

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そのような意味で振り返ってみると、だからこそ冒頭に述べた「だから言ったじゃないの」という発言は、当事者意識の最も欠如した振る舞いだと感じます。

そして当事者意識は何から来るかというと、いい意味での「欲」ではないかと思います。「欲」というとあまり言葉がよくないかもしれませんが、やはり物事を自分事としてとらえるということは、動機が自分自身のためであるということは、とても重要です。いざというときの粘りが全然違います。

それから自分事の習慣は、ひたすら当事者としての身体感覚が問われ続けることが重要で、自分の意見を言わなければ死ぬという環境も、また重要だと思います。

言い換えると不条理さです。リーズナブルで物わかりのよい組織というのは心地よいものですが、理屈が通じない問答無用で不条理な職場こそが、自分の意見を言うという身体感覚を形成するのかもしれません。

不条理な職場はとかく批判されがちですが、人生のどこか、あるいは定期的に不条理さを体験するのは、決して悪くないもののように、最近、感じてもいます。

※ 本文は筆者の個人的見解であり、所属する組織・団体を代表するものではありません。

中里 基 企業再生ファンド勤務 ターンアラウンドマネージャー

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なかざと もとい / Motoi Nakazato

企業再生ファンド勤務 ターンアラウンドマネージャー
慶応義塾大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科修了。日本IBM、マーサージャパン、コーポレイトディレクション(CDI)での戦略コンサルタント/プロジェクトマネジャーを経て、10年より企業再生・地域経済活性化を支援する官民ファンド勤務。ターンアラウンドマネージャーとして、さまざまな業種における企業再生(戦略立案・実行)に従事。グロービス・マネジメント・スクール講師、グロービス・パートナーファカルティー。
Twitter:@chu_riki 筆者連絡先:motoinakazato@yahoo.co.jp

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