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小売・Eコマースの未来像(1)

新しいビジネスモデルへのチャレンジ

最後に、今取り組んでいることをお話しします。我々は、コンテンツというか、自分たちしかできないことをやっていかないと、生き残れないと思っています。3年前から「JAPAN SENSES」という取り組みを行っています。これは、いろんなコラボレーションをしながら、地方のいいものづくりを提案するというものです。47都道府県全てを訪れて、そこで2週間なり1ヶ月を過ごし、ファクトリーを回ったりしながら、その地域の本当にいいもの、ものづくり、技術、職人といったノウハウを3年間積み上げてきました。

それが少しだけ評価されまして。経済産業省から支援をいただき、2014年2月に「日本JAPAN SENSES goes to NY」ということで、ニューヨークでPOP UP SHOPを出させていただくことになりました。これからは、「そこでしかできないコンテンツ」に、今まで以上に取り組んでいく必要があると思っています。簡単ですが、私からは以上です。

小野:ありがとうございます。特にインターネットというところで、ひとつご質問させてください。先日の会見で、2014年、三越さんと伊勢丹さんの全商品をEコマースでがっちゃんこすると発表されました。これは、かなりの規模になると思うんですが。

大西:そうですね、Eコマースは10兆円以上の規模があると思いますが、百貨店のEコマースは600億〜700億円です。その中で私どもは100億円なので、百貨店の中では大きいほうです。今のSKU(最小在庫管理単位)は5万程度ですが、フォーマットを一つにしたシステムを作って、15万〜20万に増やす計画です。

さらにEC専用の倉庫やインフラや物流の仕組みを作っていけば、100億が200億、300億にはなるかなと思うんです。ただし、おそらくそれだけではダメで、別の次元で新しいビジネスモデルみたいなものが必要になります。メディアなのか情報発信なのか、あるいはSNSを通じてコミュニティを作って集客をするのか。いろんな新しいビジネスモデルにチャレンジをしていくべきだとは思っています。

「日本にバブルを起こしたい」宣言

小野:ありがとうございます。では続いて、爆速ヤフーから。これはどちらがお話になりますか?

川邊健太郎(かわべ・けんたろう)
ヤフー副社長兼最高執行責任者(COO)
青山学院大在学中に、ベンチャー企業の電脳隊を設立。2000年にヤフー入社後、Yahoo!ニュース、Yahoo!ニュース トピックスなどの責任者を務める。2009年にGyaO社長に就任。COO執行役員兼メディア事業統括本部長などを経て、2013年4月より現職。

川邊:まず僕がちょっと話して、あとは全部小澤さん、っていう感じでいいですかね? ヤフーの川邊でございます。伊勢丹三越さんが、全商品をネットで提供されるということで、ぜひYahoo!ショッピングにも出していただければなと思っております。なんせ出店料と手数料がタダでございますので。ぜひ出店を検討いただければ、というふうに考えております。

2012年に、IVSに出させてもらったときに、ヤフーも体制が変わって頑張るんで、「日本にバブルを起こしたいと思います!」という宣言をさせていただきました。無事、ヤフーとは何の関係もなく、安倍さんのおかげで、バブルがまず起きました。

次に2013年の夏に、北海道でKDDIの高橋誠さんらと鼎談をさせていただいたときは、「スマホのビジネスって何があるんだろうね」っていう話をして、「ほとんどゲームだよね」という、身もふたもない結論になったんですね。

ヤフーは別にゲームは強くないし、他のサービスも色々やっているので、「ECなんていいと思いますよ」と提案しました。なぜなら、日本のEC化率はすごく低くて、まだまだこれからなので、伸びる余地がある。だからECなんてやってはいかがでしょうか、と。

そのときも、まあちょっと心の中には、「ヤフーも頑張りますよ」「ヤフーも革命的なことやりますよ」っていう余韻があって。IVSのたびに、一応やることを決意して、発表させていただいているつもりなので、今日も頑張りたいです。ヤフーのECの概要を、これから小澤さんから話します。

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