フィリピンに留学する人が増え続けている理由 英語を学習する目的は変わりつつある
ところが最近は、セブ島に留学をする社会人目的が大きく変わってきています。実際、現在セブ島のQQEnglishに留学に来ている生徒と、過去に来ていた人の学習目的を比べると、2012年は試験対策が58%と最も多く、実用英会話力の向上はわずか13%だったのに対し、2018年には試験対策は41%にまで減った一方、実用英会話力の向上は31%に増えています。ちなみに、ビジネス利用と答えた人の水準は約3割でほぼ変化がありません。
QQEnglishでは、オンラインでも同様の学習傾向を見ることができます。2016年と比較して、2018年は試験対策のカリキュラム利用が減り、会話力向上のカリキュラム利用が増えています。セブ島留学とオンライン英会話の両方で、社会人の英語学習の目的が変化していると言えます。
インバウンド数拡大に伴い留学生も増加
オンライン英会話には、英語の基礎力を付けるカリキュラムもあり、文法、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングなどが学べますが、こういった基礎学習者の割合には変化がありませんでした。つまり、基礎を学んだ後の、目的を絞った学習者が、英検やTOEICなどの試験対策よりも、外国人とのやり取りが学べる実用本位の英会話を選ぶようになってきていると言えます。
こうした学習目的の変化の背景にあるのは、多くの外国人が観光などで日本を訪れるようになったことがあります。2010年には861万人しかいなかったインバウンドの観光客が去年は3110万人に。来年は東京オリンピックがあるので、さらに多い4000万人にするとの目標を政府は掲げています。
インバウンドの来日観光客数と、QQEnglishへ来たセブ島留学の生徒数を比べて見ると、これを裏付ける結果となりました。東京オリンピックの開催が決まった頃からこの傾向はとくに顕著になっています。実際に、昨年から「オリンピックのボランティアで英語を使いたい」「オリンピックに刺激されて英語の勉強を始めた」という留学生が増えていると感じます。
これまでは、英語学習は学生のときだけ必要でした。社会人になると、海外赴任や、海外の取引先があるという場合や、海外旅行に行くことがなければ、ほとんどの人にとって必要ないものだったのです。しかし、現在は日本にいても英語が確実に必要になってきたと言えます。
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