フィリピンに留学する人が増え続けている理由

英語を学習する目的は変わりつつある

こうした中、セブ島に留学してくる人も少しずつ変わってきています。少し前までは、海外出張やビジネスで使う英会話だけでなく、会社でTOEICの点数が必要になったとか、海外留学に必要なIELTSの学習のために来る人が多くいました。

しかし、最近は日本国内で英語を使うためにセブ島に留学する人が増えています。また、「海外からくるクライアントに英語でプレゼンをしたい」とか、「外国人の友達ができたので趣味の話をしたい」といった感じに留学目標も具体的です。

接客業の女性にも人気

オフィスワーカーの社会人だけではありません。現在は飲食店で働いている人の留学も増えています。ホールで働いている方はもとより、キッチンの中で働くシェフも英語を学びにきています。話を聞くと、外国人のお客さんが増えて英語が必要になったり、外国人のシェフが入ってきたので話をしたいというニーズがあります。

さらに、接客業をしている女性の留学生も増えました。六本木や銀座などの東京だけでなく、地方都市の接待業で働く女性もたくさんきています。お客様に外国人が増えているのではないでしょうか。リゾートのイメージがあるセブ島は接客業に限らず女性の留学生が多いのが特徴です。

アメリカ、オーストラリアへの留学が減る一方、フィリピン留学だけが急成長している理由はアカデミックに使う英語から、実際に外国人と話せる英語の学習に目的が変化しているからだと推定されます。

JAOSの調査レポートを見ると短期留学が多くなってきているのもわかります。学生の海外留学というと半年、あるいは1年くらい長期間行くのが通常でしたが、フィリピン留学は圧倒的に3カ月未満です。調査リポートには出ていませんが、私が経営する学校の統計だと、半数以上の留学生は1週間、2週間といった超短期留学になっています。

日本から近いという利点と、マンツーマンでレッスンができるという特徴に目を付けた社会人が、超短期間セブ島を訪れる――。大学進学などではまったく注目されなかったフィリピンへの語学留学の人気は、インバウンドが増える中、より実用的な英語を話す力が必要になっていることを表していると言えます。2020年東京オリンピックに向けてセブ島留学の人気がますます高まるのではないでしょうか。

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