休暇中に少し仕事「ワーケーション」の現実味 リゾート地で働くという新しい選択肢も続々

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例えば、和歌山県白浜町では、真っ白な砂浜や美しい海といった自然、羽田空港と約80分で直結する南紀白浜空港からのアクセスのよさ、セキュリティの高いネット環境を全面的に打ち出しています。

2015年にはアメリカの大手IT企業のセールスフォース・ドットコム(日本法人)が、白浜町でサテライトオフィスを開設しました。家族とともに移住した社員もいれば、3カ月ごとに長期出張という形でメンバーが入れ替わる仕組みで、リゾートワークを実践する社員もいるようです。

社員間のコミュニケーションが円滑になったばかりでなく、残業も減り、生産性も東京で働く同部門の社員と比べ、20%程度高いという結果も報告されています。現在、白浜町の町営オフィスには10社が入居しているそうです。

宮古島で仕事!?

沖縄県の宮古島も、エメラルドグリーンの海を強みに国内随一のリゾート地として知られていますが、IT産業の育成を進めようとIT企業の誘致を積極的に行っています。地元雇用の促進ばかりでなく、Iターン・Uターン採用によって人材不足の解消なども狙いの1つで、新たな施設も続々と登場しています。

海ばかりでなく、夏の避暑地として根強い人気を誇る軽井沢、スキーで有名な白馬、北アルプスの玄関口である安曇野など信州方面でも、「信州リゾートテレワーク」の推進に取り組んでいます。このように、高速インターネット環境を整備したコワーキングスペースやシェアオフィスなどが、全国で続々とオープンしており、都市部と地方の垣根を低くしています。

フリーエージェントとして働く方にとっては、その気になればリゾートワークをすぐに始めることができるかもしれません。しかし、会社員の場合、企業側の理解と受け皿がないと、継続的にリゾートワークを行うのは実際には難しいものです。

そこで、近年関心が高まっているのが「ワーケーション」です。ワーケーションとは、「仕事(work)」と「休暇(vacation)」を組み合わせた造語で、旅行先や帰省先などで仕事をすることを言います。アメリカで広がったワークスタイルですが、国内でも徐々に導入する企業が出始めています。

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