日経平均がここから下がりにくいと考える理由

複数の「底入れシグナル」が点灯している?

日経平均が下げ渋っているのは、選挙が近いからだろうか?それだけではないようだ(撮影:尾形文繁)

日本株が下げ渋っている。米中摩擦の激化懸念が依然くすぶっているものの、代表的な指標である日経平均株価は終値で2万1000円台を維持している。テクニカル指標を見ると、売られ過ぎのシグナルが出ているものもある。今後はどうなるのか。日本株の見通しを探ってみた。

東証1部騰落レシオが約5ヵ月ぶりに70%台へ低下

よく「市場全体の体温計」ともいわれる騰落レシオが70%台まで低下してきた。同レシオは一定期間(通常は25日間)の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率から算出され、百分比で表される。一般的に120~140%超が天井圏、100%が中立圏、70%前後が底値圏とされる。特に底値圏での信頼性が高いことから、押し目買いのタイミングを計るうえで有用な指標といえる。

東証1部騰落レシオと「主な背景」
1 2015年09月 64.4% 中国人民元切り下げ
2 2016年01月 53.8% 原油価格の急落
3 2017年04月 68.0% 仏大統領選懸念、北朝鮮リスク
4 2018年02月 71.8% 米中貿易摩擦の激化
5 2018年12月 65.6% 米景気減速懸念、原油価格急落
6 2019年05月 77.9% 米中貿易摩擦再燃

2015年以降を振り返えると、騰落レシオが低下した局面は相場の底値圏となっている。最近では2018年12月25日、米景気減速懸念と原油安が重なり、世界的な株安が加速した。このときの東証1部騰落レシオは65%台までの低下。結果的に、日経平均株価は1万9155円で底入れしている。一方、足元の騰落レシオは一時約5ヵ月ぶりに73%台まで低下(5月16日)しており、市場全体は売られ過ぎの水準に近づいている。

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