言われれば納得「タピオカブーム」の意外な本質

単にインスタ映えするだけではない

桝屋グループの拠点は福生市にある。しかし、大きな繁華街がなく、町田に新しいビルができるという情報をつかんで現在の場所を選んだ。近辺に大学が多く、若い人が多いことが決め手だった。

人気商品は、独自にブレンドした紅茶で作る「チャタイムミルクティー」(レギュラーサイズ440円)に、タピオカをトッピングしたもの。トッピングを入れるか入れないかに加え、トッピング、氷、砂糖の量をそれぞれ選べる。お茶はほかにほうじ茶、ジャスミン茶、抹茶がある。黒糖などをブレンドした独自の調味液に漬けて出す、タピオカの味が強い。

タピオカミルクティーは原価率が低い

もともと藤産業でお好み焼き屋を経営していたという加藤社長。「原材料費も人件費も上がってきたので、そこそこお客さんが来ていても経営的には厳しい。何か新しいビジネスにスイッチしなければ」と感じていたことが、ティースタンドを始めるきっかけだった。タピオカミルクティーは、原価率が低いことも魅力だった。

フランチャイズならではの利点もある。「加盟料その他フランチャイザーに払うお金はかかりますが、開業に必要なものがあらかじめ用意されていて、お茶の淹れ方などのノウハウもマニュアルがある。オープン時はサポートにも入りました。不動産の物件情報ももらえる。いちばん肝心なのはブランド力があること。チャタイムはツイッターなどでもよくつぶやかれているブランドです」と加藤社長は話す。

ブランドオーナーは、台湾の六角国際(La Kaffa)インターナショナル。台湾に大阪王将などの日本ブランドを上陸させる一方、チャタイムを海外に出店するなど、飲食チェーンを世界で展開している上場企業である。

チャタイムは4月30日現在、28の国・地域で799店を出店。アフリカのモーリシャスから、インドネシア、オーストラリアなど、カバーする範囲も出店数も多い。日本では5月14日現在で直営店およびフランチャイズ店を17店開く。初出店は2013年4月、つくば市だった。

加藤社長は、将来書店にティースタンドを併設することも視野に入れている。「今、カフェを併設する書店は多いのですが、立地がいいところ以外のカフェは儲かっていない。こだわっておいしいコーヒーを出しても、ブランド力がないからです。

コーヒーはスターバックスなどブランド力を持つ巨大チェーンがあるのに対して、お茶はそれほど突出したブランドがないので伸びる可能性がある。そして、もしタピオカのブームが去っても、お茶はなくならない」(加藤社長)。

次ページ世界的なお茶ブームは日本に何をもたらすか
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