「ミンティア」を支持する人が急速に増えた事情 小売りの店頭で目立つタブレット菓子の魅力
「例えば20代や30代男性の場合、スキンケアでは制汗スプレーを愛用しますし、ヘアケアではワックスを好みます。オーラルケアではマウスウォッシュ新商品も人気で、ハミガキ男子も増えました。これらを持ち歩く人も目立つ。同じ携帯性商品である『ミンティア』も、菓子だけではなく、消費者のエチケット志向も意識しているのです」
口に入れる清涼菓子としては「錠菓」と「ガム」は似ているが、ガム市場は右肩下がりが続き、前述の調査データでは、2014年の約700億円から2018年には約500億円に下落した。ガム離れは「かむのが面倒」「都心の駅や公園ではゴミ箱も減り、かんだ後に捨てる場所がない」などが指摘される。一方で、「ロッテの『イート・ミント』はかんで溶ける商品として、ガムでもタブレットでもない――を掲げています」(北阪氏)。
「のど飴」を意識した商品
ロッテが訴求する「ガムでもタブレットでもない」のフレーズを、筆者は別の視点で興味を持った。実は一般消費者を取材すると、近年は「業際(ぎょうさい:異なる業界にまたがること)を気にしない消費」が目立つからだ。
もちろん人によるが、例えば「プチぜいたくで楽しむスイーツ」を買う場合は、デパ地下(デパートの地下食品階)も、ホテルの1階(食品売り場)も、ネットのお取り寄せも含めて検討する。コンビニの高額菓子を選択肢に入れる人もいる。そうした消費者意識に対して、「口に入れる菓子」でのメーカー訴求が似てきたと感じたのだ。
「ミンティアの商品ラインナップは、瞬間リフレッシュを掲げた『レギュラー』(50粒・7g)、長持ちリフレッシュを掲げた『ブリーズ』(30粒・22g)、のどスッキリを掲げた『エクスケア』(25粒・25g)の3シリーズです。エクスケアは、のど飴を意識した商品で、仕事中のリフレッシュ意識の変化にも注目しました」(大津氏)
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