実力社長を解職 ペンタックス「4月革命」の次

実力社長を解職 ペンタックス「4月革命」の次

老舗カメラ企業・ペンタックスが揺れている。HOYAとの統合を推進した実力社長が解職、合併もいったん撤回された。クーデター派は統合協議の継続を強調するが…。(『週刊東洋経済』4月21日号)

 「3月末まで取締役一丸となり合併作業を進めていた。解職された理由がさっぱりわからない」

 4月10日夜、都内の自宅玄関前で取材に応じたペンタックスの浦野文男・前社長は、困惑の表情を浮かべた。

 その日の朝8時半に開かれた臨時取締役会。8人いる取締役の1人が浦野社長の解職動議を提出、賛成多数で可決された。さらに浦野氏と歩調を合わせていた森勝雄専務も道連れとなった。代わりに社長に昇格したのは、末席取締役の綿貫宜司氏だった。

 ペンタックスは10月にHOYAと合併することを決めていた。「ガラスをコアとしたデバイスで営業利益率30%をたたき出すHOYAと、光学技術で定評のペンタックスは理想的な組み合わせ」(ゴールドマン・サックス証券の堀江伸アナリスト)と、市場も極めて好意的だった。

 ただし、両社の合併比率に不満を持つ向きがあったのも確か。大株主であるスパークスグループやフィデリティ投信といった機関投資家である。ペンタックスの一部取締役はそうした大株主に便乗したものとみられる。

 「開かれた経営がなされていなかった」。浦野氏の更迭に成功した綿貫氏らは、10日夕方の会見でそう非難を浴びせた。実は、昨年12月の合併発表において、当日朝まで浦野前社長は大半の取締役に統合交渉の事実を知らせていなかったのだ。

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