クネクネの髪の毛を「定規一本」で計るやり方 東大教授伝授、小学生でもわかる微分・積分
微分・積分は恐ろしいモンスターではない
数学を使って研究をしている私としては、「微分・積分」は人類が生み出した最高の知恵だと思っています。
ところが、数学で挫折してしまった人々にとっては、微積分というものは「とにかく難解で、なにがなんだかわからない」怪物のようなイメージかもしれません。これには、わかりにくい学校の授業も関係していると思います。
私としては、「人類の宝」ともいえる微分・積分はそんなに怖いものではない、ということを声を大にして伝えたい。そして、数学のおもしろさを大人にも子どもにも知ってほしいという思いで、研究の傍ら数学を広める活動もしています。
実際、小学生の子どもたちに「微分・積分」を教えると、その概念をちゃんとわかってもらえるほど単純です。
そもそも、大昔に「こんなことを計算したいなぁ」という暮らしのニーズから生まれているツールなのですから、「こういったことを測るために微分・積分は生まれました」とわかりやすい言葉で説明すれば誰でも理解できるはずなのです。
まず、「微分」というのは、「微細に分ける」、つまり細かく分けて調べるという意味です。そして、細かく分けて計測していったそれらを足す作業が「積分」です。「分けたものを積もらせる」から積分というわけです。
この概念を分かってもらうため、小学3年生の子どもたちに、こんなクイズを出しました。
「髪の毛の長さを測ってみよう!」
髪の毛って髪質によって違いますが、それなりに長さがあると、直線でも放物線でもなくてクネクネしていますよね。そのクネクネした形のままセロハンテープで紙に貼ってもらうのです。
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