アリババが資生堂と世界初タッグを組んだわけ 「アリババ経済圏」入りで中国市場攻略の成算

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アリババと資生堂は2019年3月に戦略業務提携を締結した。Tモールの日用消費財責任者の胡偉雄氏(右)と資生堂中国地域CEOの藤原憲太郎氏(左)(写真:アリババ)

中国・杭州市に本社を構える現地eコマース最大手のアリババグループ。同社が本社付近に設置した事務所には現在、日本を代表する化粧品メーカー、資生堂の社員12名が駐在している。

アリババは3月31日、資生堂と戦略業務提携の締結を発表した。資生堂と「資生堂×アリババ戦略連携オフィス」を立ち上げ、自社のeコマースサイト「天猫(Tモール)」で扱う専用商品の共同開発やブランドマーケティングで連携する。冒頭の事務所は、この戦略連携オフィスの拠点である。

アリババが今回のように特定の企業と連携した戦略組織を立ち上げるのは、日本企業だけでなく、世界企業においても初めてだ。2017年以降、資生堂の魚谷雅彦社長とアリババの張勇(ダニエル・チャン)CEOが月1~2回のペースで頻繁に交流を重ねてきたことで実現した。

「億元クラブ」入りを果たした資生堂

資生堂はアリババにとって重要な取引先の一つ。アリババは毎年11月11日の「独身の日」に大規模セールを実施する。2018年のセール時には、資生堂の高価格帯ブランド「SHISEIDO」が1日で1億元(16億円)以上の売り上げを計上。これにより、資生堂は1日に1億元以上を稼ぐTモールの「億元クラブ」入りを果たした。

「アクエア」のシャンプーとリンス。現地工場で生産も行う(写真:アリババ)

アリババはマーケティングプロモーションに強みを持ち、eコマースサイトのTモールや「淘宝(タオバオ)」といった多様な販売チャネルを有している。一方で、資生堂は研究開発やブランド戦略などに優位性を持つ。この両社の優れた点が融合する今回の提携は、両社にいくつかのメリットをもたらす。

メリットの1つは、新製品の開発だ。戦略連携オフィスでは、第一弾として資生堂が中国で展開するトイレタリーブランド「アクエア」のシャンプーとトリートメントを開発する。今年9月からTモールでの販売を目指す。さらに今後はベビー用のスキンケア製品も投入する予定だ。

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