「日本の刑事司法制度」のここがおかしい! オリンパス横尾とキャッツ細野が激白対談
何度も逮捕・勾留され続ける日産のカルロス・ゴーン元会長の例を引くまでもなく、日本の刑事司法のあり方に国内外から厳しい目が注がれている。
長期拘留や自白偏重など、日本の刑事司法の問題の根源には何があるのか。オリンパス巨額粉飾事件とキャッツ株価操縦事件でそれぞれ逮捕・起訴された野村證券の元高崎支店長、横尾宣政氏と会計評論家の細野祐二氏が対談した。
横尾氏は2011年に発覚したオリンパス事件で、2012年に逮捕・起訴され、史上最長、966日間勾留され続けた。法廷では一貫して無罪を主張したが、2019年1月、最高裁で上告が棄却され、懲役4年の実刑判決が確定した。ただ、4月24日現在未収監で、再審請求に向け準備中だ。
細野氏は元公認会計士で2004年3月、キャッツ株価操縦事件に絡み、有価証券報告書虚偽記載罪で逮捕・起訴。一貫して容疑を否認し無罪を主張するも2010年、最高裁で上告棄却となり、懲役2年(執行猶予4年)の有罪が確定している。
対談のノーカット全文版は週刊東洋経済プラスでご覧ください。
「横尾氏無罪」に100%の自信あり
――細野さんは4月25日に「横尾宣政さんの再審無罪を支援する会」を結成しました。なぜですか。
細野 横尾さんは無実だからだ。私は『粉飾決算VS会計基準』(2017年刊)において横尾さんの無罪を主張したが、今回、事件記録一式を拝見して、横尾さんの無罪をさらに確信するに至った。横尾さんは完全に無実であり、そのことに私は100%の自信がある。横尾さんは966日も拘留された。それ自体信じられないことだが、長期勾留はいかに有罪の証拠がなかったかの裏返しだ。
しかし、横尾さんのやってきたことは、あまりにも稚拙でみていられなかった。メディア対応を含めて、やらなければいけないことをやらずに、やってもしょうがないことを一生懸命やっている。言ってもしょうがないことをべらべらと話し、言うべきことを言っていない。そんなふうに思ってみていたところ、再審請求すると聞いた。
トピックボードAD
有料会員限定記事
マーケットの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら