日本と大違い!米国若者のキャッシュレス事情 知られざる「買い物」と「おカネ」への意識

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SNS世代である世界中のミレニアル世代をマーケティングでつかむツボの1つは、SNSでつながっている友達の動向をいかに気にさせるか、ということかもしれないね。Zenly(ゼンリー)という相手の位置情報がわかるアプリもはやっているし。

SNS以前の僕が若者だった時代には、もちろん、友達の今の状況の情報を得るツールなんてなかったし、僕個人の特徴も大きいのかもしれないけど、好きな女の子が何しているかは知りたかったけど、周りのどうでもいい友達が何をしているかなんて、まったく気にしたことなかったけどなあ。当時、こうしたツールがあったら、僕も周りを気にするようになっていたんだろうか。

エレン:私はプライベート設定にしているので、Venmoで私がどこで買ったかは非公開にしています。私はあまり人に見られたいと思いません。

原田:若者の間でも「気になる派」と「気にならない派」、あるいは、「見せたい派」と「見せたくない派」に分かれてきているのかもしれないね。

なぜAmazonで洋服や食品は買わないのか?

ちなみに、話題を変えますが、皆さんはAmazonを買い物に使っているよね?

一同:頻繁に使っています。

テイラー:日用品はAmazonでしか買わない学生も多いと思う。

原田:今回、ニューヨークに来て驚いたんだけど、マンハッタンなどの中心部からどんどんおもちゃ屋がつぶれているみたいだね。高額の家賃で、単価の低いおもちゃ屋は割りが合わないのだろうし、子どものおもちゃはネットで買うのが定番、となってきているようだね。逆に、皆がAmazonで買わないモノは何なの?

テイラー:みんな、洋服と食品はAmazonで買いません。

原田:洋服はやっぱり実際に試したいし、とくに生鮮食品なんかはやっぱりリアル店舗がいい、ということなんだろうか……。

確かにニューヨークではお店はあくまでショールームと位置づけ、洋服を店舗で試して、気に入ったらお店でお金を払い、買った商品を倉庫から自宅に送ってくれるという、ネット発のアパレルショップがかなり増えてきているようだね。

あとは洋服を買うにしても、各ブランドサイトで買い、Amazonで買わない、という面もあるんだろうね。Amazonは日用品を買う場であって、ブランドイメージの高いものを買う場ではない、ということなのかな。

また、上海などでは生鮮野菜をアプリで注文してデリバリーしてもらったりするのもはやってきているけど、アメリカはそういう現状にはなっていないんだね。

社会としてよいことかどうかはわからないけど、中国の大都市部には安い人件費で雇える人が大量に存在するから、大変低価格で多くのモノをデリバリーできる、という面もあるんだろうね。

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