好発進・日向坂46に見る「坂道グループ」の未来

彼女たちのアイドル界席巻はいつまで続く?

日向坂46のメンバー(写真:AERA dot.)

秋元康プロデュースのアイドルグループ、日向坂46のデビュー曲「キュン」が、オリコンチャート初週売上げ47.6万枚を記録した。女性アーティストのファーストシングルとして歴代最高売り上げで、これまでの記録保持者だった、欅坂46のデビュー曲「サイレントマジョリティー」の売上26.6万枚の記録を大幅に塗り替えるロケットスタートだ。

日向坂46は、もともと欅坂46の姉妹グループ的存在の「けやき坂46」として、2015年に結成され活動を続けてきたグループ。区別のために欅坂46を「漢字欅」、けやき坂46を「ひらがなけやき」とも呼ばれてきた。

2月に改名、念願の単独名義でのシングルをリリースした。音楽評論家の宗像明将さんは、これまでの歩みを振り返ると、新記録は当然だと語る。

明るく幸せな気持ちになってくるような感じ

「昨年、漢字欅が武道館コンサートをできなくなった時に、ひらがなが単独で代替公演を行い、成功させました。決して欅坂の2軍グループではなく、そんなアーティストパワーからも、47万枚というのは妥当な数字ではないでしょうか」

デビューいきなりの勢いは、欅坂46と活動を共にすることも多かったことも、メリットの一つではないか。芸能評論家の三杉武さんはそう指摘する。

「日向坂も含め、いわゆる“坂道シリーズ”と呼ばれるグループの乃木坂46、欅坂46ファンからも好意的に見られていましたし、掛け持ちして応援するファンも多いようです」

ご祝儀的に買った他の坂道ファンもいたことも、さらに数字を押し上げることにつながったのではないかということだ。

日向坂のグループ独自の魅力を、「明るく楽しい感じ」だと三杉さんは言う。

「いわゆる美人系を集めて、清楚なお嬢様路線の乃木坂46、一方パフォーマンスでは笑うことも少なくクール路線を貫く欅坂46。それに対して日向坂のコンセプトは『ハッピーオーラ』、見てる人が明るく幸せな気持ちになってくるような感じです」

「ひらがなけやき時代にもそのようなイメージはありましたが、日向坂としてデビューしたことで、それを前面に押し出してきた。少し前の時代の、テンションが上がるような明るく元気なデビュー曲は、グループのカラーをよく表していると思います」

それぞれタイプの違う3つのグループが揃ったことで、前出の宗像さんは、これからのアイドル界の人気はこの坂道3グループが独占していく可能性もあると分析する。

「清楚で切なげ、クールでシリアス、明るく元気。アイドルのメインストリームの大きな3つの要素がそれぞれ坂道で埋まっちゃうことになるんです。日向坂のデビュー曲の売り上げで、それが確実なものになると証明された気がします。そうなると、違う魅力を探していかなければならなくなる他のアイドルグループは大変になってきますね」

乃木坂、欅坂、日向坂。3つの坂道を駆けるメンバーたちは、相乗効果を起こしながら、ますます加速していく。

(本誌・太田サトル)

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