髙田明、サッカーJ1復帰への「一戦一生」 V・ファーレン長崎「ファンづくり」の極意
選手たちのパフォーマンスを高め、ファンづくり、集客増につなげている「一戦一生」とはどのような考え方なのか。
ジャパネットの社員に伝えてきたことのエッセンスをまとめた初の自著、『伝えることから始めよう』で説く「今を生きる」という生き方、考え方がサッカークラブ再建にどう生かされているのか、紹介する。
「一日一生」「一戦一生」
V・ファーレン長崎は、今季一年でのJ1復帰を目指して、奮闘中です(私が発音すると「ジェイワン」ではなくて、なまって「ゼイワン」と聞こえてしまうようですが)。
試合に向かう途中の車中、私は、その日の試合の見どころを勝手に想像し、1人で笑顔になったり、考え込んだりして、人生の今の瞬間を楽しんでいます。今日はどんな人との新しい出会いや触れ合いがあるのだろう。サッカーを通して生きている、生きる喜びを実感できることに感謝しています。
振り返れば、私はいつも「今を生きる」という生き方をしてきました。人間は今を頑張れば明日が変わるんだということを常に思って、いろいろなことに挑戦してきました。
私たちが生きている時間には、現在と過去と未来がありますよね。過去に起こったことはどんなに頑張っても変えられません。変えられるのは未来だけです。そして、変えることができる未来をつくれるのは、今しかないんです。
また、千日回峰行を2回達成した天台宗の大阿闍利(だいあじゃり)、酒井雄哉(さかい ゆうさい)氏は「一日一生」という言葉を残しています。「一日が一生だと思って一生懸命生きること。今日を大切にしなければ、明日はないということ」、そのようにおっしゃっています。私も同感ですと言うのは、大阿闍利に失礼かもしれませんが、同じように思って生きてきました。
4月に入社した新入社員や若手のビジネスパーソンの皆さんの中には、「今の会社、今の仕事は自分に合っていないのではないか。会社や仕事の選び方を間違えたのではないか」などと悩んでいる人もいるかもしれません。
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