世界が熱狂する「こんまり」夫婦の意外な私生活 最強のビジネスパートナーは「夫」だった
結果、卓巳さんの予想は的中した。相談者たちはこんまり流片づけを通じて、自分が本当にときめくものを知り、結果的に家の片づけだけでなく、それぞれの悩みまでも解決し、人生まで輝き出したのだ。
筆者もNetflixで、8家庭分すべての動画を見たが、思わず涙してしまうシーンも多々あった。この番組は、ただ片づけの方法を伝えている番組ではない。動画を見ている視聴者も一緒になって、「自分の人生において本当に必要なものは何なのか」を考える構成になっている。だからこそ、世界中の人々の心をとらえ、話題になっているのだろう。
お互いを尊敬し合えるチームでもある
夫婦でビジネスをするとなると、ほぼ24時間ずっと一緒に過ごすことになる。さらに、仕事となるとさまざまな課題が降りかかってくるので、「ときには夫婦で言い争いになることもあるのでは?」と思うのだが、麻理恵さんと卓巳さん夫妻はほぼケンカをしないというから驚きだ。
「私たちは、性格も強みも全然違うんです。私はどちらかというと、1人黙々と1つのことを極めるタイプ。でも卓巳さんは、全体を俯瞰して戦略を立て、プロジェクトを進めるのが得意な人。コミュニケーション能力も高いから、社員のマネジメントから、メディアとのやりとり、プロダクションとの交渉も、すべて彼にお任せしているんです。私は卓巳さんのことをいつも頼りにしているし、尊敬しているんですよ」(麻理恵さん)
「彼女が言ったことの繰り返しになりますが、麻理恵さんは1つのことを突き詰める能力がめちゃくちゃ高いんです。だから僕のほうで戦略を練って、『今度こういうことを考えているんだよね』と言うと、麻理恵さんからものすごくいいコンテンツが出てくるんです。
そしてそのコンテンツを使って、彼女は本を書いたり、メディアを通じて表現することができる。それは僕にはできないこと。僕たちは夫婦ですが、お互い尊敬し合えるチームでもあるんです」(卓巳さん)
そんな2人がクリエイトしたものの1つに、「こんまり流片づけコンサルタント養成講座」がある。
麻理恵さん1人の稼働だけでは、この片づけという文化が世界に広がっていかない。であれば、こんまりメソッドを広めてくれる人を育成しようと、卓巳さんが仕組みを構築し、麻理恵さんがコンテンツを作っていったのだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら