学生が「部活」を休んでもやるべきことの真理 社会人になると圧倒的に「時間」がなくなる

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経験や知識のない高校生まではそれでよいかもしれませんが、社会に出る準備期間としての大学生であり、選挙権も有している年齢であろう一個人としてはそれだけでは物足りません。それでは人生における判断能力がいつまで経っても磨かれないでしょう。

親を含め周りの言うことを聞く、というのはイコール「前例に従う」「世間に合わせる」ということです。

自分がこだわりのない物事に対してはそれでもよいでしょう。しかし、自分が確固たる意見を持っていたり、こだわりのある分野については自分の考えを貫く勇気を持つべき年齢だと思います。

行動の背景に自分ならではの信念があるか否か

それが正解か否かはその時点では誰にもわかりません。わかりませんが、そういった判断や決断を下す勇気を経験として重ねていけば、その決断と行動の結果からくる学びを通じて、この後の人生において困難に直面したときでも行動をもって現状を変える気概も出るというものです。

そしてその積み重ねが自分の個性や人格となり、武器になるのです。

仮に私が就職における面接官だとしたら、皆と同じことをやってきた「その他大勢」よりも、自分の信念に基づいて行動をしてきた「変わったやつ」を採用しますね。

企業を取り巻く事業環境や人生を取り巻く環境がこれだけ速いスピードで変わっている現代において、必要なのは周りに合わせるフォロワーではなく、考え行動ができる自立したプロフェッショナルタイプです。

行動の背景に自分ならではの信念があるか否か、これが大切なのです。

周りに言われたからやる、それが前例だからやる――。それでは頭を使っていないのと同様です。

反対に、自分の価値観と判断基準を信じて己が信じる道を行く。考えていますし、勇気がありますよね。仕事も任せたくなりますよね。

そういった人生における優先順位に基づき、山本さんはキチンと今後の人生を考えたうえで結論を出しているわけですから、まったく周りに流される必要はありません。

自分の人生と決断に責任を負えるのは自分自身だけです。

とやかく言う周りが山本さんの人生に責任を負ってくれるわけでもありませんし、春休みに部活動を休まなかったことが今後の人生に何か影響があるかというと正直何もないでしょう。

少なくとも私なら卒業後も大学の部活動に顔を出すような暇な先輩と付き合いたいとも思いません。

人生における優先順位が各々異なるのですから、否定するわけでは決してありませんが、誰の話を聞く、誰と付き合う、逆にいうと誰の話を聞かない、誰と付き合わない、こういった判断もどんどん下していくべきなのです。

社会人になれば今の学生以上に圧倒的になくなるのは時間です。

だからこそ、学生の間に優先順位をつける経験を積んでおくことが大切なのです。

山本さんが、行き当たりばったりの旅を通じてまた一つ成長されるであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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