格之進「燻製ハンバーグ」が目指す新しい価値

冷凍して燻製することで「薫り」を引き出す

格之進を展開する門崎の、新技術「冷燻」を支援するプロジェクトがクラウドファンディングの「Makuake」にて4月29日まで行われている。3月28日に都内で行われた説明・試食会では、同技術を使用したハンバーグ、肉が供された(筆者撮影)

世界的にも名声が高まる“和牛”ブランド。しかし「高級○○牛」といった表書きはありがたがるものの、食肉の生産や流通の現状が消費者に知られることはあまりない。また、食というものは日常的なものだけに、とくにブランド化されていないものに関しては価格競争に取り込まれがちだ。

そうした現状を変えようと、消費者と生産者を結ぶ活動や、生産者の目線で生産物の価値を高める活動が全国的に活発になっている。「格之進」ブランドの店舗を都内に12店展開している門崎もその1つだ。

肉の味と価値を高めるための支援プロジェクト

先頃、同社では新たな取り組みとして、肉の味と価値を高めるための支援プロジェクトを立ち上げた。アパレル大手のオンワードホールディングスと組み、クラウドファンディングサービス「Makuake」を通じて支援者を募る。期間は3月19日から4月29日まで。目標金額は100万円だ。3月28日には東京・六本木の格之進Neufにて、プロジェクトの説明・試食会が開催された。

オンワードホールディングス保元道宣社長は、グルメはファッションを形づくる重要な分野であるとあいさつ。同社では「オンワード・マルシェ」を活用し、生産者を応援する仕掛けを展開している(筆者撮影)

同会では、オンワードホールディングス代表取締役社長の保元道宣氏、門崎代表取締役の千葉祐士(ますお)氏があいさつ。まず保元氏は「グルメはファッションを形づくる重要な分野」であるとし、「地域に根ざし、こだわり抜き頑張っている人の活躍の場をつくり、世界へ羽ばたくプレーヤーを送り出すのがわれわれの使命」と、アパレル業界として食品産業を支援する理由を語った。

一方、千葉氏が熱く語ったのは、ファッションとの結びつきの意義である。

「食は文化で、海外では高く評価されているが、国内では評価が低い。ファッションの分野は、ものの価値や、製品の背景にある物語をつくるノウハウ、そしてロジスティクスを持っている。オンワードさんとタッグを組み、もっと食を文化として発信していきたい。今後人口が減少していくなかで、テロワール(生育環境)のベースにある食文化を守る環境をつくりたい」(千葉氏)

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