61歳「女子プロレス」に賭けてきた男の激闘人生

人気団体「スターダム」はこうして生まれた

「当時は進路とか何も考えてなくて、一生プロレスのファンをやってると思ってましたね。知り合いが写真の専門学校に行ったので、僕もとりあえず同じ学校に行きました」

その頃から女子プロレスの観戦にも行き始めた。当時女子プロレスは、テレビ放映もされず、雑誌などにもほとんど載らなかった。自分で会場に足を運んで見るしかなかった。

「通っているうちに顔パスで入れるようになって、リングサイドで写真を撮っていました。タイトルマッチなのに写真撮ってるの僕だけでしたね」

その後、ジャッキー佐藤とマキ上田で結成した「ビューティーペア」というタッグチームが現れ、一気に人気が出た。彼女たちはレコードデビューも果たした。

急激に女子プロレスファンは増えていった。

「『女子プロレスの特集号を作るから取材をしてくれ』と言われたんですけど、結果的にポシャってしまったんです。

それでちょっと女子プロレスの世界にいるのも嫌になって。そんなとき、マイナーな映画雑誌から『取材をしないか?』と声をかけられました」

松田優作をインタビューしたり、ピンク映画の撮影現場を取材したりした。

自分で企画を持ってきてくれと言われたので、

「ミル・マスカラスが来日するから、特集をやりましょう!!」

と強引に企画を通し、ミル・マスカラスと一緒に写真を撮ったりした。

全日本女子プロレスの専属カメラマンに

久しぶりに女子プロレスを見に行き写真を撮っていると、全日本女子プロレスの当時の社長に声をかけられた。

「『うちで専属カメラマンをやらないか?』と言われました。2つ返事でOKしました」

大阪と和歌山の巡業に来てくれと言われた。どう行っていいのかもわからず、とりあえず飛行機の割引サービスを使ってなんとか現地に向かった。

そして試合の様子を写真に収めた。

撮影したポジフィルムを持って事務所に行くと、現金で5万円をポンと渡された。

「おおすげえ、これは面白いなって思いました。グアムの遠征があるから来てくれって言われて、初めて海外にも行けてうれしかったですね」

そんな折、ビューティーペアの仕事をしている、1年先輩から

「そんなに女子プロレスが好きなら、全日本女子プロレスに来たら? うちは試験とかないから毎日会社に通えばいいよ」

と言われた。

次ページ毎日、千葉から会社に通うように
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