61歳「女子プロレス」に賭けてきた男の激闘人生 人気団体「スターダム」はこうして生まれた

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人生の大半をプロレスに関わり、女子プロレス団体の代表を務めるロッシー小川さん(筆者撮影)  
これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむと古田雄介が神髄を紡ぐ連載の第60回。

人気の女子プロレス団体『スターダム』の代表

ロッシー小川さん(61歳)は女子プロレス団体『スターダム』の代表である。

スターダムは「明るく、激しく、新しく、そして美しく!」をスローガンに、2011年に設立された人気の団体だ。

立ち上げ当初は、グラビアアイドルの愛川ゆず季、現在はビッグダディこと林下清志の三女である林下詩美など話題の選手を数多く輩出している。

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今年1月には、ロッシーさんしか知らない女子プロレスの歴史を語った『【実録】昭和・平成女子プロレス秘史』(彩図社)を上梓した。

スターダムの本社で、ロッシーさんに現在にいたるまでの道のりを聞いた。

ロッシーさんは千葉県千葉市に生まれた。実家は八百屋で両親は忙しく、子どもには放任主義だったという。

「とにかくテレビが好きな子でしたね。白黒のブラウン管テレビを一日中目の前で見ていたので、すぐに目が悪くなりました」

小学校低学年の頃はプロ野球が好きだった。巨人ファンになって応援していた。

今年1月、『【実録】昭和・平成女子プロレス秘史』(彩図社)を上梓した(筆者撮影)

「1967年の春に、初めてプロレスを見ました。10歳のときですね。野球ファンからとってかわって、プロレスファンになりました。それからは夢中になりました。ずっとプロレスのことしか考えていなかったですね」

学校の勉強はしなかったが、プロレスラーのプロフィールは懸命に覚えたし、自分なりの対戦カードを考えて夢想した。

「もちろん学校の休み時間にはプロレスごっこをしましたよ。僕は当時から身体が大きかったので中心になってやりました。

ただプロレスラーになろうとは思わなかったですね。今では小柄な選手も多いですが、当時はプロレスラーと言えば超大男なのが当たり前でしたから、そもそもなれるとも思っていませんでした」

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