民族とネイション ナショナリズムという難問 塩川伸明著

ある時期まで平和的・友好的に共存していた諸民族・エスニシティが、あるとき突然激しい対立に陥ることがある。紛争をエスカレートさせるのは非合理的な情念か経済的利益その他の打算か、また大衆心理と政治エリートの戦略のどちらが重要な役割を演じるのか。「寛容」「開放性」「相互理解」等の精神が重要だということは古くから言い尽くされてきた。軍事紛争を避けるにはどうしたらいいのか。
国民国家の登場から冷戦後までの歴史をたどりながら、複雑な問題群を整理し、地域紛争の頻発や排外主義の高まりの中で、ナショナリズムにどう向き合うかを、ロシア・旧ソ連諸国を研究の「本拠地」とする政治学者が考える。
岩波新書 777円
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