「巡礼」の奥深さを一体どれだけ知っていますか

この蘊蓄100章は思わず人に話したくなる

「巡礼」とは重要な宗教儀礼として聖地や聖域などに参詣すること。その宗教にとっては大切なものと位置づけられている(写真:Brasil2/iStock)  
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「巡礼」。意外と知らない基本中の基本から、あまり知られていない逸話まで。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
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01. 「巡礼」とは、日常の生活空間を一時的に離れ、宗教の聖地や聖域などに参詣する宗教的行動のこと

02. 〈聖なるもの〉により近づくことを目的にし、いまも世界の多くの宗教で重要な宗教儀礼とみなされている

03. なかでもその宗教の信者が広域に分布している宗教においては、とりわけ大切なものと位置づけられる

04. 英語では「pilgrimage(ピルグリミッジ)」ドイツ語では「pilgerfahrt(ピルゲルファールト)」と訳される

05. これらは〈通過者〉や〈異邦人〉を意味するラテン語の「peregrinus(ペレグリーヌス)」に由来している

巡礼の根本は「聖地に赴くこと」

06. この語源が示すように、巡礼の根本は自身の居住地を離れ「遠方の聖地に赴くこと」にある

07. よって、各信者の居住地にある教会や聖堂、寺社といった宗教施設に赴く行動を〈巡礼〉と呼ぶことはない

08. 日常空間から離脱して非日常な聖空間に入り、聖なるものに触れた後、再び日常空間に復帰するのである

09. 巡礼は未開な宗教よりも、世界的宗教において一層盛んに行われている

10. ユダヤ教徒にとってはエルサレムにかつて存在した「ソロモン神殿」が最重要聖地であった

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11. ヘブライ語聖書によるとソロモン神殿は紀元前10世紀頃、イスラエル王国の王ソロモンによって建設

12. この神殿には『旧約聖書』に登場する十戒が刻まれた石板を納めた「契約の箱」があるとされる

13. 当時から、ペサハ(過越)、シャブオット(七週の祭り)、スコット(仮庵の祭り)の際には巡礼が行われた

14. ソロモン神殿への巡礼はユダヤ教徒の成人男性に限られ、彼らはコルバン(供物)を捧げて祈った

15. しかしその後ソロモン神殿は破壊され、第二神殿、ヘロデ神殿と再建されるも70年アグリッパ2世軍が殲滅

16. 以来、再建は果たされずヘロデ神殿周囲の西側外壁の一部である「嘆きの壁」がユダヤ教徒の巡礼地となった

17. 現在のユダヤ教ではほかにも『創世記』で民族の父母と呼ばれる6名が埋葬されたとされる「マクペラの洞穴」

18. 「ツァッディークたちの墓」「メロン山」「ベツレヘム」などが巡礼地とされている

19. ヒンドゥー教の巡礼は、聖地であるインドの「ガンジス河」に赴き、河の水で体を洗い清める沐浴を行う

20. ガンジス河はヒンディー語やサンスクリット語で「ガンガー」と呼ばれ、これはヒンドゥー教の川の女神の名

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