人口9600人「地球上で最も幸福な町」のリアル フィンランドの小さな町に何があるのか

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幸福度をはかることは可能なのだろうか? もし可能だとしたら、フィンランドの人々は本当に幸福なのだろうか?

その答えを見つけるため、カウニアイネンを訪れた。

この町の幸福度がなぜ高いのか、到着してすぐにはわからない。

住民に幸せが何か聞いてみると・・・

首都ヘルシンキの郊外に位置するカウニアイネンは、美しいが飛び抜けて魅力的というわけではない。大きな戸建ての住宅が建ち並び、もみの木の森が点在し、町の中心にはごく普通の広場がある。

この時期の日の出は午前9時過ぎで、午後3時半には暗くなる。住民に幸せかどうか尋ねてみても、控えめな答えは返ってきても、熱のこもった答えはない。

「幸せとは何だろう?」と、町で1つだけのデリカテッセンでランチを食べていた町長のマサルは聞き返した。

町で唯一深夜まで営業しているバー「Moms」では、サッカーの試合をしてきたという数人が沈んだ様子で、敗戦を悔やんでいた。「負けたときはビールを2杯飲まないと幸せになれないよ」と、建設会社役員のアンティ・ラウネマーは大まじめな顔で話した。

バーの主人がもっと幸せな人がいそうな場所を教えてくれた。「エスポーにあるマクドナルドかな」と、イエニー・リンドホルムは隣町を指して言った。「それ以外はない、本当に」。しかし、それ以外にもあった。ただ、幸福探しをするうえで当初想像したのとは異なる場所だった。

カウニアイネンの町外れに位置する「成人教育センター」は、その当たり障りのない名称からすれば期待できそうになかった。しかし、多くの住民はその日の夜、バーではなくそのセンターで楽しんでいた。

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