「ものづくり大国」日本の輸出が少なすぎる理由 「生産性、輸出」と企業規模の知られざる関係
人口減少と高齢化で国内需要は確実に減る
日本はこれから、規模もスピードもこれまでとはまったく違う、「異次元」とも言うべき人口減少時代を迎えます。その破壊力は極めて強く、大きいものです。「異次元」の人口減少には、「異次元」の対策を持って対応しなければなりません。
これまでの連載のコメントを見ると、「中小企業をすべて守れ」「今までの産業構造を変えるな」などというものが散見されます。そういう方は、日本が「平時」であり、変える必要がないと考えているように見受けられます。これはあまりにも近視眼的な見方であり、危惧せざるをえません。
先日上梓した『日本人の勝算』、そしてこの連載の主旨は、人口減少による悪影響を直視し、できる限り「事前に」賢い対応を考えていこうということです。
これからの日本は需要が構造的に減少しますので、需要に対して供給が過剰になります。対策の1つとして、供給過剰分を単に削減するのではなく、できる限り海外に輸出することが望ましいのは言うまでもありません。
その準備には、今すぐとりかかるべきだと思いますが、その前にもう一度、人口減少による需要減少を考える必要があります。
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