韓国、経済指標と体感景気に激しい差 家計負債が急増、実質失業率も上昇

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韓国上場企業82社の社内留保金は今年6月末基準で477兆ウォンと、10年末の331億ウォンから43.9%増加した。社内留保率も同期間1376%から1668%と292%増えている。社内留保金とは、企業が使って残ったカネを社内に蓄積する金額だ。多ければ多いほど、企業の財務構造がしっかりとなるが、投資や賃金上昇(家計所得の増加)には消極的という指摘もされる。前出のキム・ハンギチーム長は「財政支出によって政府の政策が制限されているからこそ企業の役割が必要な時期なのに、そんな状況を無視した結果だ」と言う。

しかし、すべての責任を企業だけに押しつけるわけにはいかない。円安など為替レートの不安定さや米国の量的緩和縮小、家計負債の拡大、不況業種企業の資金難など、国内外の経済状況は企業活動に厳しい。業績が振るわない企業も多い。一部では、政府と国会が明確な解答を見いだせないまま経済主体を迷わせている間に企業は方向性を失い、安全志向の経営を行っていることが主な要因だ。

投資なんて怖くてできない

全国経済人連合会(全経連)関係者は「企業の規制強化と政策の不確実性が企業投資を妨げている」と言う。現代経済研究院のイム・ヒソン経済動向室長は「政府が投資活性化策を出しているが低成長基調が続いており、投資への不安心理が収まっていない」と説明する。

経済成長率が2%台に留まり、低成長が続くことへの不安感が広がっている。今年11月の消費者物価は、前年同月比で0.9%上昇に留まり、3カ月連続で0%台となった。消費者物価の上昇率は昨年10月に2.1%を記録してから13カ月連続で2%未満を記録。韓国銀行が定めた物価管理範囲である2.5~3.5%に、昨年5月以降19カ月連続で到達していない。

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