小室圭さんが何とも気になって仕方ない理由 単に「眞子さまの婚約者だから」だけではない

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会見での受け答えやプロフィールの徹底した清廉潔白ぶりは、今思えばツッコミどころだらけですが、そこは「選ばれし人物」であろう眞子さまの相手。「一般人なのにすごい」と褒めたたえるのみであり、「まさか悪い男ではないだろう」という性善説を日本中の人々が共有していました。

しかし、少しずつ小室さんに関わるネガティブな報道が飛び交うようになります。「推定年収500万円(その後、年収200万~300万円という記事も)」「職場でお茶くみをしている」「節約レシピ本を購入」などの生活の苦しさを思わせるものから、「茶髪で半裸のチャラ男だった」「元恋人も令嬢で逆玉の輿狙い」「二股をしていた」「Wikipediaが削除された」などのゴシップまで、さまざまな記事が続いたことで「おや?」と風向きが変わりはじめました。

メディア報道は、さらに過熱。「父親も祖父も自死だった」「母が借金400万円を踏み倒した」「警備費用に毎月500万円の税金が使われる」「アメリカ留学で警備に税金2億5000万円か」「小室家の新興宗教問題」などの強烈な記事が報じられたことで、世間の目は性善説から一変。「分不相応」「銭ゲバ」「血税を使うな」などと猛烈な批判にさらされたのです。

問われはじめた一般人としての常識

報道の真偽は定かではないものの、小室さんにつけ込まれるスキがあったのは間違いありません。性善説が崩れはじめたばかりのころは「ツッコミを入れていいのかな?」と半信半疑でしたが、スキが連鎖していく中で「ツッコミを入れなければダメだ!」という確信に変わりました。

これは批判というより、飾り立てることで上がりすぎた第一印象からの反動でしょう。祝福ムード一色のころから、頭のどこかで「本当にそうなの?」「どこかウソくさい気がする」という疑いを持っていたからこそ、「これは叩くべき」という確信につながってしまったのです。

例えば、みなさんの身近で「いい人」と言われている人に、「本当にそうなの?」「どこかウソくさい気がする」という感情を抱いたことはないでしょうか。そういう「いい人」がスキを見せたとき、ほかの人以上に攻撃したくなってしまうのが人間心理なのです。

また、「どうでもいい」「自分には関係のない話」と思っていても、小室さんのことがつい気になってしまうのは、報道の影響で「身のほど知らず」「厚顔無恥」という印象が定着したから。これは皇族との婚約に限らず、「定職についていない身分でプロポーズ」「しかも親に借金があることを隠していた」「海外留学で何をしたいのかわからない」「しかも多額の税金が使われる」など、一般人としての常識が問われるようになってきたからです。

小室さんが“完璧な別世界の人”から、“完璧でない普通の一般人”に変わったことで身近な存在になり、だからこそ「なぜ眞子さまの相手なのか?」という疑問が大きくなっているのでしょう。実際、「人間性に疑いがある」というだけで法律を犯したわけではないであろう一般人がこれほど気になるのは、「自分の周りにいそうなダメ男だから眞子さまの相手としてふさわしくない」という思いがあるからなのです。

次ページ各メディアで続く“小室圭バブル”
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