ゲーム好きから酷評の嵐「Fallout76」の弱点 それでも僕らが「プレイを止めない」理由

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ゲーム開始当初から問題視されていたのが「厳しい重量制限」である。オンラインであるFallout76では、ゲーム会社が提供するサーバーが、すべてのプレイヤーのアイテムの所持情報を保持しなければならない。

もちろんオンラインゲームのサーバーは、ご家庭のゲーム機やPCよりも圧倒的に性能が高いものではあるのだが、たくさんのプレイヤーが遊べば、1人当たりのリソースは少なくなる。ゆえに厳しい重量制限が設定されている。

ゲームの邪魔をする「複数の問題点」

所持重量制限はゲーム性にクッキリと影を落としている。Fallout76の世界には、武器や防具自体に特別な効果がついた「レジェンダリー」という1品モノが存在しており、クエストのクリアや、伝説級の敵を倒すことで手に入る。しかし重量制限があるために、記念にとっておくことができないのである。武器の豊富さはFalloutシリーズのウリでもあるのだが、重量制限があるために複数の武器を所持しながら、気分に応じて使い分けるという楽しみ方ができない。

重量制限以外にもオンラインならではの処理の重さがゲームに水を差す。ファストトラベル(希望の場所へ瞬時に移動できる機能)で移動したばかりの建物などの表示が間に合わず、少しの間動けなくなったり、動けたと思ってもその移動がなかったことになったりする程度のラグなら仕方ない。

しかし、敵と戦っているときにラグが発生して、満足に敵を照準に捕らえられない、大勢で戦っているときにダメージ計算が間に合わないようなラグはゲーム性を著しく損なっている。

さらに突然、プレイヤーがサーバーから切断されて、タイトル画面に戻ってしまうことがある。強い敵と大勢で戦っているときに落ちることもあれば、弾薬とかを作成しているときに落ちるときもある。サーバーから切断されてしまうと、それまで進行させていたクエストや、物資を生産するために取得する「ワークショップ」の取得など、さまざまな苦労が水の泡となる。

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