「独占男」との婚約を解消した36歳女性の顛末 「やきもち」という言葉では済まされない

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「アプリで出会う人は、相談所で出会う男性よりも圧倒的に女性慣れしていました。でも、体の関係を会ったその日のうちに求めて来る人もいたし、適当に恋愛を楽しみたい人が多かった。コミュ力のある人ほど遊び人でした」

アプリの男性たちは、最初はすごくマメに連絡をくれる。しかし、1カ月がすぎた頃から連絡をとる間が空いてきて、最終的には自然消滅みたいな形で終わることが多かった。

「あと、こっちが“結婚”という言葉を出すと、急に転勤になる人もいました。関西とか海外とか。私が公務員で仕事を辞めないと踏んでいるのか、“転勤”をきっかけに、『今は結婚どころではなくなった』という。でも、本当に転勤したのかどうか……。作り話のような気もするんです」

一方で、結婚相談所で会う男性は、交際に入っても行動がスローな人にばかり当たった。結婚をしたいから登録しているはずなのに、交際に入っても『仕事が忙しい』といって、月に1回か2回程度しか会おうとしない。結局そういう男性とは、1~2度会って“交際終了”になっていた。

「そういう方はメールも、会う段取りを取り付ける業務連絡のような内容のものが来るんです。中には、会う日程と時間だけ決めて、『どこかいい店を知りませんか? お店は適当に決めてください』と、店選びや会う場所を私に丸投げしてくる人もいました。あと、女性側の気持ちをくみ取らずに猪突猛進してくる人もいて、そういう人たちは、どこか会話もトンチンカンでかみ合わないし、挙動不審でした」

これまで、アプリと相談所を合わせると延べ人数で80人近い男性に会った。しかし、結婚までたどり着ける人はいなかった。

交際に入ると、毎日のようにメールがきた

「出会うことにも疲れた。一生一人でもいいかな」

そう思っていたときに、伊藤とお見合いをした。一部上場企業に勤めていて、身長も172センチの痩せ型、フェイスラインがシャープで、サイドを短く刈り込んだヘアスタイルには清潔感があった。

「伊藤さんは、見た目もタイプでした。会社は誰もが知っている大手企業だったし、話も楽しかった。お見合いの1時間があっという間に過ぎました」

交際に入ると、毎日のようにメールがきた。通勤の乗り換えが2人とも同じ駅で、「もしかしたら僕ら、何度もすれ違っていたかもしれないね」という言葉にも運命を感じた。ウィークデーの会社終わりにもその乗り換え駅で待ち合わせをして食事をするようになったので、頻繁に会うことができ、距離が縮まるのも早かった。

会社もしっかりしている。見た目もタイプ。会う日程もどんどん決めてくれてリーダーシップもある。結婚するには申し分のない相手だと思っていたのだが、付き合いを続けていくうちに、ひとつだけ気になることがあった。

「伊藤さんとお付き合いするようになって、3回目のデートのとき、『真剣交際に入ろう』と言われたんです」

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