「年金分割」熟年離婚は99%やめたほうがいい

「嫌な夫」でも「仮面夫婦」のほうがまだマシだ

年金分割は世間で言われるほど、妻にとっていい制度ではない。特に、専業主婦は要注意だ(写真:amadank/PIXTA)

「離婚しても、夫の年金を分けてもらえば生活はなんとかなる……」

数年前にブームになった「熟年離婚」という言葉も、今やだいぶ定着してきました。専業主婦でも年金を分割してもらえば、「嫌な夫とは別れて、ハッピーな老後が送れる」というイメージで語られる場面をよく見聞きします。

このように虎視眈々と離婚を狙っている主婦の方がいたとしたら、それはちょっと危険です。確かに、公的年金は分割が可能ですが、それで将来の生活が成り立つかどうか、かなり微妙だからです。妻に年金を分けることになる夫へのダメージも大きく、熟年離婚で双方ともに貧乏まっしぐらとなりかねないのです。それは、子どもにとっても無関係ではありません。では、年金分割の知られざる側面を見ていきましょう。

年金を分割されても「老後は安泰」とは断言できない

30代の有紀さん(仮名)は、最近、母親から「父さんが退職したら離婚したい」と告白されました。間もなく定年を迎える父親と専業主婦の母親は、現在2人暮らし。母親は、「年金も分けてもらえるらしいので、お金はなんとかなるのでは」と思っているといいます。「はたして、本当に大丈夫なのでしょうか」と有紀さんは心配しています。なぜなら、母親が生活に困るようなことになれば、有紀さんのライフプランにも影響が及びかねないからです。

公的年金には「年金分割」という制度があり、離婚すると、夫婦の年金を夫、妻それぞれが分けて受け取ることができます。年金分割の制度ができた際には、「これで何も迷わずに離婚ができる!」と、制度が始まるのを待ちかまえる「離婚予備軍」がたくさん現れました。

しかし、実際はそんなに甘くはありません。共働きで自身でもたっぷりと資産を蓄えてきたなら別ですが、妻が専業主婦で離婚した場合、妻ばかりでなく、夫でさえも、「離婚貧乏」になる確率が高いのです。

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