ロシアに初出店した日本のラーメン店の正体

名古屋に本店を構える「フジヤマ55」とは?

つけ麺・ラーメン フジヤマ55 大須総本店(写真:55style)

そんな父親の姿を見ているうちにラーメン店をやりたいという気持ちが日増しに強くなり、2000年にゼネコンを退職。有名ラーメン店で接客のアルバイトをしながら店の物件を探し、名古屋・鶴舞に「中華そば 鶴舞一刻屋」をオープンさせたのは2003年のこと。地元のテレビや雑誌にも採り上げられ、評判は上々だった。そんな中、父親がヘルニアを患い、このまま店を閉めるか、澤さんが店を継ぐかの選択を迫られた。

「一刻屋は、ラーメン屋をやりたいと言っていた高校時代の同級生に任せることにして、父の店を継ぐことにしました。それまでメニューになかった味噌ラーメンやまぜそばも新たに加えたところ、若い世代のお客さんが食べに来てくれるようになりました」

店を始めてからもラーメンの食べ歩きは続けていた。名古屋市内のみならず、東京にも足を運んで最新のトレンドを研究した。その中で澤さんに衝撃を与えたのが、当時東京でブームになっていた濃厚なスープで食べるつけ麺だった。これを名古屋でも食べることができればと、大須で「フジヤマ55」をオープンさせた。

フジヤマ55 大須総本店の名物「濃厚つけ麺」820円(写真:55style)

これが名物の「濃厚つけ麺」。その名のとおり、パンチのある濃厚な魚介豚骨スープとモチモチ食感の自家製極太麺は相性抜群。各席に設置されたIHクッキングヒーターで加熱して食べる名物のチーズリゾットも絶品だ。この味に魅了され、瞬く間に行列のできる人気店となった。大須はラーメン店がオープンしても長く続かず、「ラーメン不毛の地」と揶揄されていたが、その定説を打ち破った。

ビジネスよりも仲間と楽しいことをやりたい

海外進出は、2012年にタイ・バンコクへ出店したのがきっかけだった。

「もともと海外への出店計画や事業計画があったわけではありません。タイへの出店は大須で知り合ったアパレル店の経営者仲間からタイで縫製工場を経営するタイ人オーナーを紹介されたのがきっかけです。彼はウチの濃厚つけ麺が大好きで、その気持ちが伝わってきました。ビジネスというよりも、仲間同士で楽しいことをやりたい。その輪を広げたいというだけなんです」

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