東京駅で「嘉門タツオ」が熱唱した意外な理由

地域活性を目的にフェスを活用する例が急増

東京駅の一角で熱唱した嘉門タツオ氏。自身のヒットソングを歌い出すと、観客のボルテージは一気に上昇した(記者撮影)

11月24日の土曜日、夕方4時過ぎ。ビジネスパーソンや観光客でごった返すJR東京駅。この八重洲口側に設置された広場と横断歩道の機能を持つペデストリアンデッキに、ひとかたまりの集団ができていた。

集団が囲んでいたステージ中央では、人気歌手の嘉門タツオ氏が自身のヒット曲「鼻から牛乳」や「替え唄メドレー」を熱唱していた。「最後はみんなで盛り上がろう」。集団に向かって嘉門氏がそう叫ぶと、詰めかけた総勢200人以上の観客は一気にヒートアップ。両腕を左右に振って、演奏を盛り上げた。

最大の特徴は“参加型フェス”

嘉門氏のステージは、11月23日と24日の2日間にわたって実施された「第1回、東京エキマチFES!」の一環。JR東日本を中心に、25社で構成される東京ステーションシティ運営協議会が、地域FMラジオ局の中央エフエムなどと協力して主催したものだ。

嘉門氏が登場した「地上ステージ」に加え、八重洲地下街のど真ん中に設置された「地下ステージ」でも別のアーティストが曲を披露した。東京駅では構内で「エキコン」と称したクラシックコンサートや、丸の内地下広場での特別イベントで演奏が披露された例はあるが、数日間にわたってこのような本格的な音楽フェスが実施されたのは初めてのことだ。

八重洲地下街の地下ステージでは日本大学の管弦楽団が演奏。多くの人が足を止めて聞き入っていた(記者撮影)

東京エキマチFES!の大きな特徴は、地域の関係者も演奏をする“参加型フェス”であること。嘉門氏に加えて、R&BやFunkなどに影響を受けたささきちか氏や、ロックバンド「ジン」のボーカリスト湯野川広美氏といったプロミュージシャンも出演し会場を沸かせた。

そのほかにも、東京駅周辺や銀座、神田エリアで学校や企業などを拠点に活動している14組もの団体・サークルが参加した。23日の午後3時半過ぎ、八重洲地下街の地下ステージには日本大学の管弦楽団が登場。足を止めて演奏に聞き入る通りすがりの人もいた。演奏が終わると、50人ほどの観客から温かい拍手が送られた。

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