「30代母親の教育熱」が無駄に高すぎる理由

「親の見栄で教育」は子どもを幸せにするのか

Aさんの相談内容は、教育費はそれなりにしっかり貯められているものの、それ以外のお金が貯まらないというものでした。Aさんには6歳と4歳のお子さんがいます。ご夫婦の手取りは、合わせて毎月40万円ほど。そのうち6万6000円を教育資金として保険や貯金に回していました。世帯月収の約17%といったところです。 

Aさんは教育熱心で、2人のお子さんを早期教育に定評のある保育園に通わせ、さらに、英会話とスイミングの習い事をさせていました。決して収入が多いわけではないAさんがこれだけ熱心なのは、子どもを中学から私立に通わせたいからでした。

しかし、旦那さんは「教育以外の貯金ができないのなら、教育費をもっと抑えるべきでないか」という意見でした。夫婦の話し合いはつねに平行線だったことで、ご相談にいらしたのです。

実際、家計状況をお聞きすると、教育費以外では食事の定期宅配やお掃除サービスといった家事代行費の占める割合が大きくなっていました。共働き夫婦のAさんですが、出産後は時短勤務に切り替えているため、Aさんの手取りは月15万円弱です。それなのに、子どものために、年間80万円近い英語教材や早期教育にお金を惜しみなくつぎ込んでいたのです。また、週末には子どもにさまざまな経験をさせようと、お金のかかる外出も頻繁にしていました。

ママ友とのランチ会費が削れない事情

Aさん自身は毎月のお小遣い額を設定していませんでしたが、教育セミナーや情報交換のためのママ友とのランチなどで、月に3万円ほど使っていました。これらの支出は習い事よりもメスを入れやすいので、削減を提案しました。しかし、情報が入ってこなくなることへの不安から、見直しには否定的でした。

結果として、貯金の90%は教育費に充てられ、残りは生活費の3カ月分もない状況でした。Aさんが目標の教育資金を貯金するために、教育費以外の貯金にシワ寄せがきているのは明らかでした。教育以外の貯金をするには、生活費を削るか、収入を上げるしか方法はありません。にもかかわらず、子どものための時間を優先したいAさんは、これ以上働くことは考えていなかったのです。

Aさんへの「処方箋」を書く前に、次に50代のBさんのケースを見てみましょう。Aさんの未来が見えると言っては、言いすぎでしょうか。

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