1. “Synchronized Global Expansion”(世界同時拡大)
どこかの国ですごいブームが起きているわけではない。だが、今はどこの経済圏も万べんなくプラス成長になっている。アメリカはまあまあ。日本は驚くほど良くなって、欧州は1年半ぶりにプラス成長に戻ってきた。新興国もいろいろ言われるけど、そんなに悪くはない。こんな状況は久しくなかったことだ。
2. “Grand Rotation”(資金大移動)
債券投信が減って、株式投信が増えている。つまり債券市場から株式市場へと、マネーが動き始めている。これも久々の現象だ。
3. “American Renaissance”(アメリカ・ルネッサンス)
アメリカの中長期的な優位性を示す材料が目白押しである。人口増加、エネルギー革命、好調なハイテク部門、柔軟な金融政策、住宅市場の底入れ、強い企業のバランスシートなどである。
逆張りハイマンさんだから、悲観渦巻く米国に楽観的?
ハイマンさんは自称コントラリアン(逆張り派)だが、確かにこの楽観論は新鮮に思える。アメリカ政治の迷走で皆が頭を抱えているさなかではあるが、全世界的に、あるいは中長期的に見れば、かなり良い材料が揃っている。リーマンショックから5年、そろそろアメリカ経済は「中期悲観」に別れを告げて、「長期楽観」に踏み込んで良い時期なのではないか。
そしてその翌日、11月8日に発表された雇用統計があっと驚く内容であった。10月分のNFP(非農業部門雇用者増減数)は、事前のコンセンサスが12万人。ひょっとしたら7万人くらいの数字が出て、皆がドン引きになるじゃないかと個人的には意地悪く考えていたところである。だって10月は政府部門の閉鎖があったではないか。16日間も。
ところが大方の予想を裏切って、10月のNFPは20.4万人のプラスとなった。「政府部門の閉鎖は、雇用情勢には大きな影響がなかった」というのが公式説明である。そんなこと言って、「毎月第1金曜日」の発表予定が1週間遅れているくらいだから、影響は大ありだろうが!と突っ込みを入れたくなるところではある。
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