「猫寺」が行う手厚く盛大なペット供養の実際 人間とペットの合葬墓も登場

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成田さんは言う。

「“うちの子”のために、できるだけの供養をしたい、という強い思いを持たれる飼い主さんが多いように感じます。飼い主にとってみれば、ペットは我が子と同じ。ワンちゃん、ネコちゃんを亡くされた時のショックは人間の家族を亡くした時と、なんら変わりません」

悲しみの質はペットの死のほうが純粋

人間の場合は、子どもの頃に反抗期があったり、親子の間で打算や確執が生まれたりして、愛と憎しみが同居することが少なくない。しかし、ペットは飼い主を裏切ることはない。愛情を注いだだけ家族への癒し、という手段で返してくれる。人間とは異なり、死後も遺産相続で争うこともない。ひょっとして、悲しみの「質」は、人間よりもペットの死のほうが純粋かもしれない。

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そんな、愛すべき存在が、たいていは飼い主よりも先にあの世へ往くのである。

「『親が死んだ時より悲しい』と話される方も、かなりいます。火葬炉に入れて姿が見えなくなった瞬間、悲しみが一気に押し寄せて泣き崩れ、腰を抜かして立てなくなった方もいらっしゃいました。動物は全身、フサフサとした毛で覆われているせいもあるでしょう。死後硬直して冷たくなる人間とは違って、その遺体はまるで寝ているような感じなのです。だから、なかなか死を受け入れられない飼い主の方も少なくありません」

そんな時、成田さんはこう説法するという。

「ネコちゃんやワンちゃんは間違いなく、極楽往生できますよ。あなたもいずれ、あの世で再会できますから、そのためにはあなた自身がきちんとお念仏を唱えてくださいね。それがペットとの再会の約束になります。ペットが亡くなっても、あなたとのつながりはずっと続くのですよ」

(ジャーナリスト・鵜飼秀徳)

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