株価急落は「強気相場の終焉」のサインか?

米中貿易戦争の影に怯え、調整は繰り返す

米国発の株安を受けて、10月25日の日経平均株価も大きく下落した(写真:AP/アフロ)

日米の株価急落は、強気相場の終わりを意味しているのか、それとも一時的な株価調整に過ぎないのか――。

日経平均株価は10月25日、前日比822円45銭安の2万1268円73銭と大幅に下落した。10月に入ってからの株価調整で、10月2日の年初来高値2万4448円07銭から約13%のマイナス。要因は、前日24日の米国株式市場の急落を受けてのリスクオフムードの広がりだ。外国為替市場でも円高・ドル安が進んだ。

株安の震源地となった米国だが、今回の起点となったのは企業決算だ。中国事業比率の高い建機大手キャタピラーや素材・事務用品スリーエムの決算が市場予想を下回り、米中貿易戦争の影響が出始めたと受け止められた。

「決算はさほど悪くなかったとは言え、今までは業績以上に株高となっていた面があり、それが剥げ落ちて調整した。確実に見込める業績以上は織り込まないのが今の相場。それだけ貿易戦争など先行きに対する不透明感がある」と伊藤忠経済研究所の武田淳チーフエコノミストは語る。

企業業績次第で株価に落ち着きも

トランプ大統領は9月から、対中制裁関税の第3弾として2000億ドル相当の輸入品に10%の関税を発動し、来年初からはこれを25%に引き上げる見通し。また、中国企業の対米投資規制や対中輸出管理の強化、中国封じ込めを狙った米欧日連携のWTO(世界貿易機関)改革なども展開する。その悪影響への懸念が出ている。

ただ、「株式市場は過剰反応の面が強く、企業業績が大崩れしないことが確認されれば、株価も落ち着くだろう」と伊藤忠経済研究所の武田氏。みずほ総合研究所の大塚理恵子主任エコノミストも「今週の発表ではP&Gやマクドナルドなど、消費関連銘柄は市場予想を上回る好決算だった。キャタピラーと同じく中国事業比率が高い資本財銘柄であるボーイングも決算は良かった」と指摘する。

S&P500銘柄全体で見れば、現時点で業績見通しが下方修正されたわけではなく、2019年の平均増益率も市場コンセンサスで10%弱を維持する。大塚氏は「この前提が崩れないのであれば、9月末の高値に戻すには多少時間がかかるにせよ、緩やかに株価は復調していく」と語る。

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