ドンキで売れた!「焼き芋機」開発企業の正体 ユニークな商品が相次いで誕生する舞台裏

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同じく「やってみれば?」とフットワーク軽く始め、ブレークしているのが猫のキャラクター「ごろねこサミット」だ。UFOキャッチャーの景品にこのキャラクターのぬいぐるみを投入すると、たちまち人気に火がついた。このキャラクターは絵を描くのが得意な20代後半の女性社員が作ったものだ。

小さな市場でもトップを目指す

とはいえ、何でもかんでも開発すればいいというわけではない。同社ではニッチ、つまり世の中にありそうでない商品開発に注力しており、たとえ小さな市場でもその分野でナンバーワンを獲ることを目指す。

ドウシシャが開発した、しゃべる地球儀「パーフェクトグローブ」(記者撮影)

たとえば、地球儀をタッチペンで押すと押した国の面積や人口などについて解説してくれる機能を搭載した商品は、昨年だけで20億円を売り上げた。「地球儀は10億~15億円の市場と言われていた。だが、それを上回ることで、新たなマーケットを作り出すことができた」(井下専務)。

ただ、ドウシシャの業績はここ数年伸び悩んでいる。2016年3月期をピークに売上高は下向きで、本業の儲けを示す営業利益も増減を繰り返している。業績低調の主な要因は、卸売り部門でブランド品の需要が高価格帯から中低価格帯へ移動したため。ここまで紹介してきた好採算の開発事業は伸びているものの、卸売りの落ち込み分をカバーするには至っていない。

卸売り事業は訪日観光客の需要など外部要因に左右されやすく不安定だ。持続的なヒット商品の創出や国内外での販路拡大が、ドウシシャの今後の行方を左右しそうだ。

富田 頌子 東洋経済 記者

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とみた しょうこ / Shoko Tomita

銀行を経て2014年東洋経済新報社入社。電機・家電量販店業界の担当記者や『週刊東洋経済』編集部を経験した後、「東洋経済オンライン」編集部へ。

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