ドンキで売れた!「焼き芋機」開発企業の正体 ユニークな商品が相次いで誕生する舞台裏
持ち運び可能な乾電池式のかき氷器、折り畳み式の扇風機、サーキュレーター付きのLEDライト、しゃべる地球儀、はたまた遺体冷却安置台まで――。そんな少し変わったアイデア商品を世に送り出している企業がドウシシャだ。
同社は1974年に大阪市で日用品雑貨の卸として創業。現在は国内外のブランドなどから商品を仕入れて販売する卸売り事業と、自社の独自商品を企画・開発し販売する事業を展開する。中でも後者の開発事業は、冒頭のようなユニークな商品が好調に推移している。特に、ディスカウントストアのドン・キホーテや家電量販店、ホームセンターなどでの販売数を伸ばしている。
「アイデア段階では否定しない」
「これは売れないだろうと思ったが、大ヒットしている」。そう言いながらドウシシャで家電などの開発を担当する井下主専務執行役員が取り出したのは、ホットプレートを一回り小さくした形の商品だ。黒一色のシンプルなものだが、実はこれ、「焼き芋メーカー」だ。
焼き芋メーカーには20センチメートル程度の芋が2本入る。機械の中に芋入れ、家庭用のコンセントにつなぎ40分ほど待つと、ほくほくの焼き芋が完成する。
価格は1台8980円(税抜き、以下同)。社内の会議では、「誰が買うのかわからない」「絶対売れない」という声が多く上がったというが、予想に反して昨秋の販売から累計で3万5000台超を販売した。
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