ドンキで売れた!「焼き芋機」開発企業の正体 ユニークな商品が相次いで誕生する舞台裏

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開発を担当したのは入社6年目の男性社員。「焼き芋を食べたい」という消費者の潜在ニーズの掘り起こしに成功した。焼き芋が購入できる場所はスーパーマーケットなど一部の小売店に限られており、家で作るのもハードルが高かった。10月20日からは焼きおにぎりやたい焼きなどが焼けるプレートも付属して、10880円で販売する。

「おそらく多くの会社では反対が多ければ、開発をやめてしまうだろう。アイデア段階ではどんな商品も否定しない。初動は軽く、意思決定は早くがモットー」。井下専務は開発担当者が自由にアイデアを出せる風土を作っていると言う。

開発承認会議では基本的に否決されない

ドウシシャで開かれる商品開発のオフィシャルな会議は、開発承認と発売承認の2回のみ。下絵しかないような構想段階のものが開発承認会議にかけられる。ここでは基本的には否決されず、ほぼすべてが商品化に向けて走り出す。

その後、約半年の研究や開発などを経て発売承認会議で、正式に商品化が決定される。当然、この間にさまざまな理由で販売を断念する商品も出てくる。開発担当者は調理家電であればそのカテゴリーのみを担当し、四六時中そればかりを考えているそうだ。「考えに考え抜くからこそ、商品を開発することができる。突然ひらめくというのはあまりない」(井下専務)。

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