マツダの自動ブレーキ車事故から得るべき教訓 操作ミス?性能に欠陥?体験試乗会で2人重軽傷
自動車メーカーのマツダは11月12日、同月10日昼ごろに発生した自動ブレーキの体験試乗会での事故を受けて、当面、安全装備の体験試乗会を自粛すると発表した。
10日に発生した事故は、マツダの埼玉県のディーラーが、SUV(スポーツ用多目的車)の「CX-5」を用いて実施した自動ブレーキの体験試乗会で、客が試乗していた車両がウレタン製の模擬障害物を通過し、その先のフェンスに衝突したというもの。この事故で客が軽傷、同乗していた販売店員が重傷を負った。
CX-5に搭載されている自動ブレーキは、近赤外線レーザーで前方車両を検知し、ドライバーの操作に応じてブレーキをアシストするものだ。時速30キロメートル以下の場合、前方車両に衝突する前に停止できる、となっている。ただ周辺環境や操作方法(自動ブレーキ動作中にあらためてアクセルを踏む、など)によっては停止しない。
事故の原因は調査中
このため、マツダは自動ブレーキの体験試乗会において、一定の条件を満たした上で、安全を確保できる環境での実施を販売店に指示しているという。今回事故を起こした試乗会がマツダの基準に沿って行われたものかについては調査中としている。
事故の原因については現在、警察が調査しており、詳細は不明だ。この事故の前に同じく試乗している別の客では正常に自動ブレーキが動作したとされる。また、フェンスに衝突した際に、エアバッグが動作しているとのこと。エアバッグは固定された壁に時速20~30キロメートル以上で正面衝突した場合に動作するため、固定壁に比べると柔らかく衝撃を吸収するフェンスでは動作速度はより速くなる。
まったくの想像でしかないが、自動ブレーキの有効速度以上でフェンスに衝突している可能性はある。
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